カジノ関連予算を試算
- 2019年04月25日
いよいよ道はカジノ誘致にギアを入れたようです。
とは言っても、「新知事はまだ判断していないだろう」という声も聞こえてきそうですが、新知事を慮って(おもんぱかって)高橋前知事が誘致に踏み込んだ発言をしましたから、新知事は重く考えずとも結論を出すことになるのではと危惧します。
今回、道がIRカジノ関連予算として、民間のコンサル会社への実施方針策定の委託料約2億円ほど必要と試算しましたし、以前から苫小牧を有力候補地と選定した経緯を併せて考えても、かなり高い確立でその方向に向かうことになると思います。
残された新知事の言う「道民目線」ですが、多分、道議会の判断を道民目線と置き換えるという「誤魔化し」をしてくるのではないでしょうか。
道議会は道民の選択により自民党が過半数を占めていますから、与党の公明党の支持を得なくとも、約2億円という関連予算は成立するでしょう。
そのことによって、6月中旬から始まる第2回道議会定例会で北海道はカジノ誘致に手を挙げる事が現実となるものと思います。
道の試算では、年間のカジノ収入が約1,500億円、利用者の60%から70%が道民であり、収入の一約1,000億円が道民の懐から吸い上げられて、事業主体である外国とりわけ米国企業に持って行かれることになります。
当初の目的であった「外国人観光客をターゲットとした成長戦略」はいつのまにかどこかに飛んでいってしまいました。
そして、前高橋知事は「ギャンブル依存症対策に万全を期する」と言っていましたが、万全の中身について何も語ってはおりません。
新知事は、万全の中身を具体的に語ってくれるのでしょうか。
辞書によると、万全→手落ちや抜かりなどがない完全、完璧の意。となっています。
と言うことは、一人のギャンブル依存症も出さない完全な対策を行うということです。
完全などということはあり得ないものですから、万全などという詭弁を弄することは止めるべきです。
そして、道議会を道民の目線とする言い訳をすることなく、60%以上がカジノ誘致に反対であるという現実が「道民目線」であることに意を介すべきです。