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原子力村の圧力に抗して

  • 2016年10月17日

 新潟県知事に、原発再稼働に慎重な米山隆一氏が当選しました。

 これまで、3期12年勤めていた同じく原発再稼働慎重派であった泉田裕彦知事の突然の不出馬を受けての立候補であり、大変厳しい選挙戦でしたが県民の多数の支持を得て当選しました。

 直前まで立候補の予定だった泉田知事は、「フクシマ原発の原因が明らかになっていない、国が策定した避難計画は不備だらけ」という理由で、柏崎刈羽原発再稼働について、慎重な立場を貫いていましたが、3選出馬の前に、新潟と韓国を結ぶ地元の第3セクターのフェリー会社が、韓国企業から購入するはずだったフェリーに欠陥が見つかったことを知事が事前に知っていたなどと、地元の新潟日報が大々的に記事を書き、これに対し知事は「事実誤認であり、適正な報道を求める」要請を行っていましたが、訂正はされず、一方的な掲載が続いたことから、「選挙戦はこの問題一色になり、私の思いが伝わらない」という理由で立候補を辞退したと述べています。

 この事件は、泉田知事を目の上のたんこぶと思っていた東電・政府が新潟日報に仕掛けたものとも言われています。

 日刊ゲンダイによると、県内の6割を占める地元紙に、東電は今年に入ってから5回も大々的な広告を掲載しており、これからも大きな広告スポンサーとなれば・・・。

 さらに、様々な圧力も相当なものだったようで、車でつけられることもしばしば、川にドラム缶で沈めるという脅迫まであった。

 これまでも、元福島県知事であった佐藤栄佐久氏は福島県発注のダム工事をめぐる汚職事件をでっち上げられ、最高裁で有罪が確定しましたが、「収賄金はゼロ」という、誰もが「それを無罪という」と思えるふざけた判決で、政界から抹殺された。

 元滋賀県知事の嘉田由紀子氏は、三選出馬に際し、政権側から後援会幹部や経済界に対し、「嘉田の応援を止めろ」と恫喝され、補助金を人質に取るという締め付けを受け、家族からも「出馬しないでくれ」と反対されたとのこと。

 その後継で同じく原発再稼働慎重派の三日月知事は、嘉賀前知事の状況を見てきたことからか、滋賀県が立地県でないことから、大きく反対の声を出してはいない。

 一方、鹿児島県では、同じく原発再稼働慎重派の三反園 訓知事が7月の当選後、再三にわたって九州電力に川内原発の稼働中止と十分な安全対策を求めていますが、こちらも、すさまじい圧力がかかっているというような記事を掲載しています。

 政府と原子力村が手を取り合い再稼働に慎重な知事に圧力をかけ、抹殺することに血道を上げている。

 今回の新潟県の勝利は、そんなゾンビのような原子力村に対抗する大きな勝利だと言えますことから、新潟県民にはどうぞ新知事を守っていただきたいですし、全国からもエールを送りたいと思います。

 それにしても、新潟県の連合が自民党推薦の候補を支持し、民進党は自主投票とは情けない限りです。民意からかけ離れてしまっては、存在意義が疑われると思います。


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