増税するなら信を問え(ブログ3057)
- 2022年11月25日
補正予算の審議が国会で行われています。
岸田氏は、補正予算を臨時国会で成立させて、国会を閉じてしまってから防衛3文書について閣議決定をし、議論は年明けの通常国会に先送りをするのでしょう。
先日、「防衛力強化に関する有識者会議」において、防衛費をGDP2%に増額する財源について、「基本的には歳出改革による財源確保を優先するが、足らざる部分は国民全体で負担する。その場合、幅広い税目による負担が必要。」と報告しました。
すなわち、法人税は勿論、所得税や消費税、たばこ税、酒税なども例外では無いと言うことになります。その他に走行税という新たな税金も視野に入れているのでしょう。
今は物価や光熱費が高騰して生活を圧迫しているにもかかわらず、賃金は一向に上がらない、さらに社会保障負担も増え続けています。
岸田氏は、庶民の生活がどのような環境に置かれているかのという現実感が完全に欠如しているとしか思えません。
国民を守るための防衛費の負担が、国民の日々の暮らしの犠牲の上に成り立つとすればこんなバカな話はありません(この国のリーダーは金正恩か?)。
また、企業は内部留保が有るからと法人税を増税するならば、官製春闘で賃上げを企業に求めている事とも矛盾し、それを理由に企業は賃上げを行わなくなるでしょう。本末転倒です。
防衛費を増額することに52%の国民が賛成している、有識者会議も増税に触れていると「錦の御旗」にするならば、「防衛費の増額のために国民に増税をお願いする。」と訴えて、国民の信を問うべきでは無いでしょうか。過去にも、歴代の首相は増税を掲げて衆議院を解散してきたのですから。
日々の生活が苦しくなっても、防衛費のためなら増税を受け入れると国民が判断するならば閣議決定とか強行採決だとかセコい手段を講ぜずに、堂々と増税すればいいのです。
しかし、国民に信を問えば、多く国民は自らの生活を犠牲にしてまでも戦争のための防衛拡大に進むべきとは考えず、賢明な判断を下すことになると思います。