子供達参加の校則を
- 2021年04月02日
先日大阪で、大阪府立高校の元生徒が、地毛の色が黒で無かったにも関わらず学校から黒く染めることを強要され不登校になったとして府に損害賠償を求めていた裁判で、原告が敗訴しましたが、このことをきっかけに俗に言う「ブラック校則」を見直そうという声が全国で起き始めました。
文科省によると、19年度の調査で、校則など学校の「決まり」を巡る問題で不登校になった児童生徒は小中校合わせて5,500人以上となっています。
校則が子供達の心身に影響を及ぼしている事例がこんなに多い事を、真剣に考えなければなりません。
この数字も氷山の一角で、不登校にならずとも人権を侵害されたと感じているケースはもっと多いと想定出来ます。
学校が、「下着の色」まで指定したり検査をしたりするのは、さすがにいかがなものかと思います。
この校則問題について、現場職員や若者団体の代表が「学校に制服強制の権限があるのか否か明らかに」、「人権侵害であり、健康を害する校則は即刻廃止とすべき」などの要望書とともに約1万九千筆の署名を萩生田文科相に提出し、文科相も「民主的に皆さんが話し合って変えていくことについて異論は無い。」と答えました。
私も、高校2年生の時に生徒会が中心となって「校則」を見直したことを思い出します。
私の高校時代ですから、今から50年も前になります。
この時には、運動部の丸刈りや学生帽の廃止、喫茶店・ボーリング場の入店を解禁しました。
私学の男子校でしたので、喫煙や授業をサボったりで停学や退学となる強者もいましたが、概して自由な校風の中で先生と生徒の関係も良く、楽しい学校生活を過ごしました。
残念ながら50年経った今でも、古色蒼然とした閉鎖的な校則が子供達を縛っていることが不思議でなりません。
校則は、当事者である子供達の意見を十分に採り入れたものにすべきですし、私の経験からも、自分たちの集団社会である学校の決まりに自分たちが参加することは、子供達の将来にとっても貴重な経験となるものと思います。