正念場の北方領土
- 2016年10月13日
北方領土をカネで買うような、ロシアへの経済協力。
と思われても不思議ではないような破格の提案内容でした。
安倍晋三がロシアのプーチン大統領に提示した8項目の経済協力の内容が明らかになりました。
「日本式最先端病院」で質の高い医療の提供として約250億円、これは、病床数850床の市立函館病院の建設事業費(当時、土地代除いて約300億円)にも匹敵する額となります。
単純に極東の一都市に建設するのではなく、いくつかの病院を建設するにしても、かなりの高度医療を提供することになります。
その他にも、ウラジオストクでの大規模石油化学プラント、港湾施設整備等々に対し、総額1兆円を超える経済協力となるようです。
さて、これで北方4島がどのように解決するのでしょうか。
先の予算委員会では、民進党前原衆議が質問した北方4島の返還と帰属問題に対して、岸田外務大臣は「しどろもどろ」となり、明快に答えることが出来ませんでした。
日本の考え方が国民には全く見えません。
無論、外交のことですから様々な駆け引きが生じることは否定しませんし、プーチン大統領の発言も微妙に変化をしています。
先日の道新の特集でも4島の住民は、当然のごとく返還に反対していますし、ロシア自体、空港を含めたインフラの整備に力を入れています。
まさしく国境の警備態勢を敷き、重要な位置づけをしています。
4島の住人は、約17,300人、面積比較では
・歯舞諸島(93k㎡)=小笠原諸島(104k㎡)
・色丹島(248k㎡)=隠岐本島(242k㎡)
・国後島(1,489k㎡)=沖縄本島(1,207k㎡)
・択捉島(3,167k㎡)=鳥取県(3,507k㎡)
・合計 北方4島(4,997k㎡)=福岡県(4,986k㎡)
これに排他的経済水域(EEZ)が加わることで、水産資源の確保だけではなく、未開発の資源も想定されます。
安倍晋三がどのような解決策を描いているのかは知るよしも有りませんが、今後も解決には、多くの時間が必要になることだけは私にも想定できます。
経済協力だけを食い逃げされないように・・・。