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気象台のリストラ

  • 2022年03月22日

 気象庁は地方気象台の定員を削減する計画を実施中で、4月からは北海道においても定員が削減されます。

 函館、旭川、室蘭、釧路、網走、稚内の地方気象台から定員の約2割に当たる7人ずつ、帯広測候所からも2割に当たる3人、合計45人を削減して札幌管区気象台に19名を増員し体制を充実させる事になったようですが、果たして、これで地方気象台の持つ役割が充分果たしきれるのでしょうか。

 そして、これまで2人だった夜間の常駐態勢が1人に削減されることも含まれています。

 夜間の常駐態勢は様々な業務で行われていますが、単独では何かあった時に対応が可能なのか、ワンオペの場合、職員に何かあった時に誰もいないことにもなります。

 職場安全衛生法上の問題が無いのかも気になります。

 さて、現在は、全ての国民が常に異常気象の不安に晒されています。

 そして、この異常気象は広範囲に及ぶものから、局所的に集中することもあります。

 それは、豪雨、豪雪、竜巻、暴風、地震などの様々な事象が、毎年のように、いや年に何回も私たちに襲いかかります。

 先日も東北を中心にマグニチュード6.3を超える大きな地震があり、3名が死亡した他、建物や交通・通信、電気などに大きな被害がありました。

 その前は記録的な大雪によって交通は寸断され、JR北海道は8日間も運休に追い込まれ道民生活、道内経済は寸断されてしまったことを経験しています。

 今は気象の重要性はこれまでより数段増しています。

 一方、民間の気象情報も大きな役割を果たしており、時間ごと、地域ピンポイントの情報など、イベントや経済などにも気象情報は欠くことの出来ない存在になっています。

 そして、地域気象台は公共の福祉のためその地域に即した情報を的確に提供して住民の安全と安心に大きく寄与しています。

 特別警報・警報・注意報などは、非難の判断にもつながります。

 この間、コストを理由に公的病院の統廃合を進めてきた結果、コロナウィルス感染症に対する医療提供が間に合わず、医療崩壊を招いてきたことを私たちは忘れてはいません。

 広大な北海道の気象情報は、農業、漁業などにも大きく寄与してきましたし、その必要性は増すばかりとなっているのではないでしょうか。

 国民の安全、安心、ひいては交通・運輸、産業・経済にも関連する部署をコスト面だけで削減するという過去の失敗を、政府は学習しなければなりません。


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