法治(放置)国家の愚挙
- 2018年12月17日
沖縄辺野古への土砂投入が始まりました。
先にブログへ掲載させていただきましたが、民間企業である琉球セメント所有の安和桟橋からの土砂搬送について、第1に「沖縄県公共用財産管理規定」による「桟橋設置工事完了届け出」が出されていないことのよる瑕疵、第2に安和桟橋敷地内に山積みされた土砂が「沖縄県赤土等流出防止条例」の許可を得ていないという二重の過ちを犯してます。
これを盾に玉城知事が桟橋からの土砂搬送に待ったをかけましたが、国はこの条例を無視したかのように搬送を始め、辺野古の基地用地の埋め立てを強行しました。
法治国家を口癖のように言っていながら、国が地方自治体の法である条例を放置(無視)する行為を平然と行う安倍晋三氏。
沖縄に対し、安倍晋三氏や菅義偉氏とその忠実なる僕(しもべ)の岩屋防衛相は、事あるごとに「普天間飛行場の1日も早い返還を実現し、沖縄県民の負担を少なくする」と話していますが、辺野古基地が建設されれば、必ず普天間は返還されるのでしょうか。
14日の会見で、岩屋防衛相は「普天間飛行場の一日も早い全面返還を成し遂げるために辺野古の工事を進めていく」と話し、その後「早ければ、2022年度に普天間返還という日米合意について、目標達成は難しい」とも話しています。
つまり、ここでも国民や沖縄県民に二枚舌を使っている訳で、辺野古基地建設が必ずしも普天間基地の返還には結びつかないと防衛相が認めていることが、これまでの日米間における水面下のお約束ごとのようです。
これまでに、2度の知事選での県民の意思表示、各種国政選挙での意思表示も全く意に介さない政府。
来年2月に行われる県民投票での結果が辺野古反対であっても、安倍晋三氏はこの声を無視するでしょう。
住民投票は地方自治法によって行われる「拘束的住民投票」であれば、その結果が地方公共団体の団体の意思となり、議会又は長その他の執行機関の行動を拘束するものとなり、「諮問的住民投票」であっても、議会又は長その他の執行機関に尊重義務を課すものとなります。
住民投票によって、より一層、沖縄は頑なになっていくでしょう。
以前に橋下徹前大阪府知事が「大阪に米軍基地を引き取る」という発言をしました。
そして、東京を中心にアチコチで「沖縄の基地を引き取る会」が出来ています。
その会は、「沖縄にだけ基地が集中することは、一方で国民も沖縄に基地を押しつけていることになる。国民が日米安保体制の維持が望ましいと考えているのなら、そして日本に米軍基地が必要であれば、沖縄だけではなく全国で基地を引き取ろう。その前に、日米安保の在り方、基地の在り方、地位協定の在り方について十分に国民議論を深めていこう。」というものです。
そうです。まずは日米安保・米軍基地の必要性・地位協定の見直しなどについて、国民的議論をすることが必要だと思います。