溝が深まったG7
- 2018年06月12日
先進7ヶ国首脳会議(G7)が全ての日程を終了しました。
米国第一主義で保護主義を主張するトランプ大統領は、他の6各国が主張する自由貿易に賛同せず、各国首脳が取りまとめ、一時、自身も賛成した首脳宣言を土壇場でちゃぶ台返しをし、G7に水を差しました。
新聞では、安倍総理が対立を深める各国首脳に対し、「膝詰めの議論を主導したり、米国の主張を取り入れたりして何とか合意にこぎ着けた」と書かれていますが、要は米国とその他の国のどちらにも付かず、八方美人よろしく「まあまあ」と立ち回っただけなのではないでしょうか。
何よりの結果が、首脳宣言のとりまとめができなかったことであり、単にまあまあだけでは日本の立場も疑われてしまいます。
新聞の写真でも、膝詰めでトランプ大統領に厳しく詰め寄るドイツのメルケル首相やイギリスのメイ首相、フランスのマクロン大統領などの各首脳とは対照的に、腕を組み虚ろな顔をしてボンヤリ聞いている安倍総理の姿が写っています。
また、同じ場面を写したマクロン大統領のツイッターの写真には安倍総理がどこにも写っていなく、「WHERE IS ABE?(安倍は何処に行った?)」という疑問の声も寄せられているようです。
日本も米国からの鉄鋼25%・アルミの15%追加関税対象国で、さらに最大25%の輸入車関税についても求められる可能性があることから、他の5カ国と同じ立場であるはずです。にも関わらず、トランプ大統領に何も言えず、わがままを諫めることも出来ませんでした。
これで、カナダ、フランス、イタリア、ドイツ、イギリスとも溝が出来てしまいました。
同盟国であっても米国に対し何も言えない国であることを改めて世界中に明らかにしてしまった安倍総理、自分の考えを持たずにその場にいることは、その場にいないことよりもたちが悪いとは思いませんか。