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万博の先行き(ブログ3895)

  • 2025年04月20日

 13日から開会した「大阪万博」、1週間が経過しました。10月13日までの半年間、大過なく終了してくれるか心配です。

 万博協会は入場数を2,820万人と見込んでいますが、これを開催日数で平均すると1日15.3万人が入場しなければなりません。

 さてさて、それでは開会日初日の入場者はというと、関係者2.2万人を含めて14.1万人。どんなイベントでも初日は「ご祝儀相場」がはたらいて最大の入場者数となるはずです。そう見ると、この初日がMAXということになりますが、この数では全く寂しい限りということになります。

 それでも、この日は大混乱で、各パビリオンは予約制ですが予約を嫌う参加国もあり、入場に長い列が発生、初日ですが、まだ工事を行っているパビリオンも一つや二つではありませんし、悪天候の中、雨や風を防ぐ場所がほとんど無く、携帯電話が繋がりにくい、スタッフが不慣れで知識が不十分でガイドにならない、などの不満の声も聞こえたとか。

 2日目は平日、この日の入場者は関係者1.7万人を含めた6.8万人と、平日は仕事のせいか半減してしまいました。

 この分だと、目標の2,820万人の入場は難しい事になりそうですが、それを見越したのか吉村洋文知事は、開会前9日の記者会見で「収益分岐点は約1,800万人」と話しました。すでに、開会前からの下方修正です。

 開会前の前売り券の販売目標は1,400万枚でしたが、協会事務総長は14日「累計販売枚数の速報値としては約970万枚」で未達成である事を認めつつ、「修学旅行や団体の予約分として200万枚見込んでおり、合わせると合計1,170万枚以上となる」と、見込みも含めての希望的観測枚数を報告しました。

 何せ、国民の中には「いまさら万博か?」というマインドが強くあり、高い金を払って疲れに行くだけの万博にそれだけの魅力を見いだせないようです。

 さて、万博の運営費は8割以上が入場券収入で賄うことになっていますから、チケットが計画通り販売できずに赤字になれば、政府・大阪府・大阪市・経済界(4者)が負担しなければなりません。

 それで無くとも、会場建設費の2,350億円は4者が負担し、会場までのアクセスや周辺インフラ整備に国費などで約8,520億円が投入されています。さて、1兆円以上の負担は、万博開催に見合うものなのでしょうか。大いなる疑問です。

 ここまで来たら、後始末を国民にツケとせずに何とか赤字とならないようして欲しいと思います。


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