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運が良い自民党?

  • 2013年01月27日

先般、あるドクターと昨年の衆議院選挙に関わる話をさせていただきました。
その時、そのドクターは「自民党は運の良い政党だ」とお話され、その理由として「阪神淡路大震災の時は村山政権だった。東日本大震災の時は菅政権だった。今度のアベノミクスが失敗に終わり、財政破綻が起こったと仮定し解散総選挙にでもなって、自民党以外の政党が政権を握ったら、財政の尻ぬぐいと緊縮財政は自民党ではないところがやらなければならない。」とおっしゃいました。
正に当を得ていると関心いたしました。
1995年1月17日の阪神淡路大震災では、村山総理は機能しない官僚組織の中、情報収集もままならず対応に遅れを生じたことから、当時野党だった自民党はこれまで自ら怠ってきた危機管理体制の不備を棚に上げて村山総理を追求し、マスコミを含めた多くの批判に晒され、その後の参院選では大幅に議席を減らしました。
その後、この震災を教訓として消防無線の全国共通波の増波、緊急消防援助隊、広域緊急援助隊、ハイパーレスキューなどの整備が行われ、自衛隊との連携、建築基準法の改正、耐震改修などが行われるようになりました。
この時、竹下政権から村山政権まで7代の首相に仕えた元内閣官房副長官・石原信雄氏は、「前例のない未曾有の災害で、かつ法整備の未整備な状態では、村山首相以外の誰が内閣総理大臣であっても迅速な対応は不可能だった。」と述べていることに代表されるように、それまでの自民党政権下における行政機構全般の危機管理体制の不備が明らかになり、その後、徐々に改善を進めてきたようです。
そして、2011年3月11日、民主党菅政権下において東日本大震災が日本を襲いました。
地震災害、津波災害そして、福島第1原発事故の三重もの複層災害は多くの犠牲者を出し、とりわけ原発事故への対応はこれまで経験したことのない手探りの中での対処であったことから困難を極めましたが、これまで、自民党と電気事業者、御用学者が手を組んで「安全神話」を作り上げ、事故は起きないと豪語してきたにも関わらず、自民党は被災地の復旧復興のための法案や制度見直しなどには一行に協力せず、事故対応の批判だけを繰り返してきました。
ドクターのおっしゃるとおり、自民党はこれまで一つも責任を取らず、代わりに政権に就いた党が尻ぬぐいをする羽目になっていたのです。
そのことだけでも、自民党は運がよ良い政党のようです。


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