「二枚舌」と「アメとムチ」
- 2016年11月26日
年金カット(減額)法案が衆議院で強行採決されました。
「将来世代の年金水準の確保」と、さも現役世代、そして将来給付を受けるであろう若い方々に今の水準を確保するためだと言い訳(?)していますが、2006年にも100年安心年金などと言いながら、その後はご存じの通りです。
以前にもブログで掲載しましたが、所得代替率がどんどん低くなり、基準である50%を割り込む事が懸念され、厚労省が示した計算方式は「高く算出するための不適切な試算である」と朝日新聞にも指摘されています。
将来世代の年金水準確保なんて言うのは方便以外の何ものでもありません。
もう、自民党や政府の二枚舌に騙されるのは止めましょう。
自民も、政府も今さえ切り抜けられれば良いという刹那的な感情となり、国民をだましてもその内に忘れると高を括っています。
更に悪いことには、この間の法案の出し方です。
安保法案の時からの手法は、一括提出です。
あの時も11本の法案が一括で提案され、個別法案の審議が出来ず「十把一絡げ(じっぱひとからげ):一つ一つ取り上げるほどの価値が無いものとしてひとまとめに扱うこと)」として採決されました。
その後のTPP強行採決においても、協定の国会承認の陰で関連する約8本の法律改正が表に現れず、衆議院において強行採決がなされました。
今回は、年金制度改革法案に関わり、民進党が長年にわたり成立を求めていた年金納付期間を25年から10年に短縮する「年金機能強化法案」を、セットでなければ審議しないと言いだしました。
採決されれば来年10月にも無年金者64万人が年金を受け取れる事になりますが、年金カット(減額)法案を通さなければ、年金機能強化法案(無年金者救済法案)もダメといういう「アメとムチ」を地で行っています。
国民を騙す「二枚舌」と、「アメとムチ」で国民を操っていること、そして、いつもこの手法で法案を通す安倍晋三のことを忘れてはいけません。