あんぽんたんな大臣達
- 2016年02月10日
ここにきて、大臣の不用意な発言が問題化しています。
まずは、丸川珠代環境大臣が長野県での講演で、福島第1原発事故後に国が定めた除染の長期目標である年間被爆線量1ミリシーベルト以下について「何の根拠もなく、誰にも相談無く当時の環境大臣が勝手に決めた」と発言、今日の予算委員会において、その時の環境大臣であった民主党の細野豪志政審会長から「年間の被爆線量は、福島の住民や専門家などの意見を聴取し、さらに、ICRP:国際放射線防護委員会の勧告に基づいて決定したものであり科学的根拠もある。発言は事実無根、発言を撤回すべき」と指摘され、「出張は自分一人で行ったので記録も取っていなかった。発言が誤解を与えるようであれば、言葉足らずであったことはお詫び申し上げたい。」と陳謝しましたが、自身の発言については撤回をしませんでした。
質問されて「キョトン」とした顔を見ていると、この人は本当に素人なんだなあと感じてしまいました。
次に、島尻安伊子沖縄北方担当大臣が、記者会見で北方領土である歯舞群島の「歯舞」が読めず、「千島はぼ・・・何だっけ」と発言、そばにいた事務方が「はぼまい」と伝え、「千島歯舞諸島」と言い直したということです。
ご自身は、まさしく我が国の悲願である北方領土返還に向けて、様々な施策を担当する沖縄北方担当大臣であり、他の大臣ならともかく(それでも国務大臣であれば知っていて当然)直接の担当大臣が北方4島の歯舞が読めないという信じがたい本質を露呈してしまいました。
たぶん、「歯舞」が読めないのだったら「色丹(しこたん)・国後(くなしり)・択捉(えとろふ)」も読めないのではないでしょうか。
さらに、当日行われた「北方領土ネット検定(初級・中級・上級があり、それぞれ25問で100点満点)」の自身の点数を聞かれたところ「恥ずかしくて言えない。これから勉強したい。」と述べたと報道されています。
昨年10月7日、第3次安倍改造内閣で就任してから4ヶ月経ちますが、この間、何をしてこられたのでしょうか。
また、新聞によりますと、北方担当大臣の職務を問われ、「国民の世論を喚起していくことに尽きる。」と発言し、内閣府設置法で定める「元島民への援護措置、ビザなし交流の促進」には触れず、質問した民主党の大串博志議員が非常に驚いたと述べたことも掲載されています。
これが、北方領土担当大臣の真の姿です。
ロシア政府にとっては、担当大臣がこの程度であれば、北方領土など歯牙にかけなくても全く問題ないと日本の足下を見たことでしょう。
それでも、島尻大臣を罷免しない安倍晋三です。
これまで、北方領土返還に並々ならぬ思いで取り組んで来られた関係者の皆さんの落胆は、察してあまり有るものと心からお慰め申し上げたいと思います。