いよいよ処理水放出(ブログ3107)
- 2023年01月14日
福島第1原発の処理水(?)について、政府の関係閣僚会議が開かれ、春から夏にかけて海洋放出を行うことを確認した事が報道されました。
新に設けた500億円の基金で、全国の漁業者の支援に取り組むことを改定した行動計画に盛り込むとか。
既に政府は、風評被害に対する漁業者支援として21年に補正予算で300億円の基金を創設しましたが、全漁連は不服として更に500億円の基金上積みを求め、政府もこれを承認した経過があり、基金の総額は800億円となっています。
その一方、全漁連と政府および東電は「関係者の理解なしに(処理水の)いかなる処分もしない」という約束を交わしています。
ということは、放出に対する可否は全漁連が握っていることになります。その一方、政府は相変わらず「地元関者の疑念に耳を傾け、丁寧な説明を尽くす。」と話しています。 しかし、政府はこれまでの様々な政策課題で同じ事を繰り返していること、また、未だかつて丁寧な説明を効いたことがないことを国民は経験値で知っています。
従って、処理水放出も「十分説明を尽くした。その結果一定の理解を得たものと考えている。」と、強行する事は十分に想定されます。
ただ、春には地方統一選挙があり、福島県や沿岸地域の自治体も選挙戦が執行されます。 政府が「春から夏にかけて」と話しているのは、これを避けるための含みかも知れません。選挙が終わってからの放出かな?
ちょっと待ってもう一つ。基金を税金で賄っていますが、処理水に関わる責任は東電に有ります。本来であれば、この基金も税金では無く東電が支出するべきものでは無かったでしょうか。これもいつの間にか「閣議で決まった」ということでしょうか、岸田さん。