こどもと家庭の日
- 2021年05月05日
今日はこどもの日、しかし、ご近所を含め街なかで鯉のぼりを見ることが少なくなってきました。マンションやアパート住まいで鯉のぼりを立てられないのか、いや、やっぱり子どもが少ないのでしょう。
今日の道新でも、14歳以下の子どもは昨年に比較して19万人も少なくなっている事が報じられました。特に低年齢になるほど少なく12歳から14歳が324万人に対し0歳から2歳までは265万人となっており、新型コロナ下の2020年の出生率は過去最少で国連の人口統計では人口4千万人以上の33ヶ国のうち、子どもが占める割合では日本が11.9%で最下位、韓国が12.2%、イタリアが13.3%だそうです。
「こどもの日」は、「こどもの人格を重んじ、子どもの幸福を図る」ことを趣旨としていますが、本当にその趣旨が生かされているのか、そして政府にその考えがあるのか毎年考えてしまいます。
こどもの貧困、孤独、自殺、虐待、不登校等、子ども達の人格は年々脅かされ、それに反比例するかのように幸福度は下がっています。
少子化対策が叫ばれ始めたのは1990年代半ば頃からで、「エンゼルプラン」、「新エンゼルプラン」、「子ども子育て応援プラン」など立て続けに様々なプランに基づき少子化対策が推し進められてきましたが、その効果はなかなか現れず、従来の対策だけでは少子化の流れを食い止めることが出来ませんでした。
そして、菅氏は今「子ども庁」を立ち上げようとしています。
省庁縦割りになっている子ども政策を一元化することによって、対策を迅速に進めるようですが、それでは、これまで子どもの政策が進まなかったのは組織のせいだったのでしょうか。それは違うと思います。
日本はこれまで子どもに関わる予算比ではOECD各国の中で最低の国でしたし、それは今も変わりません。
また、単に子どもにかかる予算を増やすだけでは解決しない問題も多く横たわっています。若い方が結婚して子どもを出産し、十分な家庭環境と教育環境が整う社会を政治の力で作り上げて行かなければ、子どもは増えないでしょう。
そして、それを国としての総合的な政策と位置づけなければなりません。
「こどもの人格を重んじ、子どもの幸福を図る」というだけではなく、その子どもが育っていく家庭をも重視する「子どもと家庭の日」として、関係する政策が少しでも前に進み、子ども達と家族の笑顔があちこちで見られる日が1日でも早く到来しますように。