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さらに、IR

  • 2014年08月18日

 IRのもう一つも目玉は「カジノ」です。

 日本では、これまで公営ギャンブル以外の賭博行為は禁じられていますが(パチンコは遊技)、臨時国会で審議されるIR法は、日本にカジノを認める法律となります。

 無論、無秩序に認める訳ではなく、統合型リゾート(IR)として指定された大都市型1カ所、地方型1カ所にカジノが併設されることになります。

 しかし、このカジノについては大きな心配事がついて回ります。

 ギャンブル依存症や、射幸心を煽った結果としての金銭問トラブルが後を絶たないという問題です。

 2009年の厚労省の調査では、ギャンブル依存症の生涯有病率は、米国1.4%、英国0.8%、スウェーデン1.2%に対し、日本男性は9.6%、女性は1.6%と圧倒的に高くなっています。

 イギリスはブックメーカーがあり、プロスポーツだけではなくアマチュアスポーツ、クリスマスの天気、ノーベル賞など何でも賭け事の対象にしますが有病率は高くありません。

 日本は、公営ギャンブルの他、パチンコ、麻雀、時代によっては丁半博打、チンチロリン、花札など、まち場でのギャンブルも横行していたことが原因なのか、熱くなる性格なのかは判りませんが、各国に比較して有病率が異常に高くなっています。

 ギャンブル依存症はWHO(世界保健機構)でも認められている病気であり、日本では10人に1人ほどが発症し、脳内の神経伝達物質ドーパミンが関わっているとされ、その人や家族の人生を狂わせる他、社会的損失を生むとされています。

 そこに、カジノです。

 負けが込み、このままではダメだと思いながらも止めることの出来ないアディクション(嗜癖)が自分をコントロール出来なくさせてしまう。

 IRには、この負の部分もあることを十分に考慮しなければなりません。


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