そそのかされた岸田氏
- 2022年09月09日
昨日、国会は国葬に対する岸田氏の閉会中審査が行われました。
自民党を含む各党が国葬に関わる問題点を指摘しましたが、岸田氏は、さも、もっともらしい答弁で切り抜けたと思っているのでしょう。しかし、見ていた(聞いていた)国民は、さっぱり質問とかみ合わない茶番を衆参議会運営委員会、合計約2時間余り付き合わされていました。
新たに分かったのは、葬儀費用が約16億6,000万円に膨らんだこと、世界約190以上の国や地方などのうち、接遇などが必要なのは50各国あまりであること、国葬は安倍氏の遺族の要望も聞いた中での判断だということくらいです。
国葬の法的根拠も、ナゼ安倍氏がいま国葬なのかも、16.6億円の根拠も国民にはまったくわかりませんでした。
日刊ゲンダイでは、これだけ国葬が問題になってしまったことに、「一体誰が国葬にしろ言ったんだ。」と岸田氏が廻りに愚痴を言っていた事が掲載されていました。
その日刊ゲンダイには、“写真週刊誌「FLASH」が最新号が、国葬までの経緯をこう報じる<安倍さんが亡くなった直後は、内閣と自民党葬を開く方向で話が進んでいました。それを巻き戻したのが麻生太郎副総裁で、保守派が動き出すからと岸田氏に3度も電話を入れ、最後は『これは理屈じゃねんだよ』と強い口調でいいます。>国葬が決まったのは7月14日の会見の1時間前でした。
さらに、<菅氏が、岸田氏に国葬費用について『分かる範囲で数字をまとめて早めに明らかにしてはどうか。』と促し、『動いても、動かずとも批判されるなら動くべきだ』と励ましたという。>麻生氏と菅氏には聞く耳を発揮したようだが、最終的に決断をしたのは岸田氏本人。火だるまになっても自業自得”と掲載されていました。
今となってみれば、当初計画通り内閣と自民党の合同葬にしていれば、直近では中曽根氏の例がありますし、自民党も半分費用を支出するわけですから批判も多くはなかったでしょう、併せて国民に対しても弔意をお願いするという事もせずに済みますし、一方弔問外交は予定通り行えるでしょう。
自分の考えに自信が無く、無責任な廻りの声に右往左往しながら、意に反する判断をしてしまったがために、支持率が低迷、今回の国会での説明でも支持率の回復は難しいでしょう。そして麻生氏も菅氏も知らん顔です。
さて、昨日の参議院議会運営委員会の閉会中審査で、国民民主党を代表して質問に立った浜野喜文氏が「国葬は国の儀式であり、外国の弔意に応える意味も有するとするならば、国民に弔意を示すよう求めるべきだ。国民に弔意を呼びかけることは自然なことだ。」と岸田氏に求めました。
国民の半数以上が国葬に異を唱えているにもかかわらず、「国民に弔意を求めるべき」と追求する国民民主党。この言葉を聞いて、憲法を犯してまで国民に弔意の強制を求め、内心の自由を犯すように岸田氏にそそのかす党は、いったいどんな思想を持つ党なのだろうと、改めて国民民主党という党に落胆してしまいました。