それでも五輪招致?
- 2022年09月15日
連日続く東京五輪贈収賄事件の報道。
今度はKADOKAWAの会長が高橋元理事への贈賄容疑で逮捕されました。
そして、これから何処まで拡大するのか想像も付きません。
高橋前理事は、「こんなことなら理事を受けなければ良かった。」と漏らしたとか。
そうです。理事は「みなし公務員」ですから、理事と名が付いている期間は公務員と同様の公正性・公平性が求められ、刑法197条第1項に「公務員はその職務に関し賄賂を収受し、又はその要求、もしくは約束した場合は5年以下の懲役に処する。」となります。
結果として、高橋氏は理事にならずその外側で暗躍していれば、ビジネスとして逃げられたのかもしれません。
最終的に高橋氏を35人の理事の最後の一人に押し込んだのは森喜朗大会組織委員会前会長ですが、高橋氏に「中心になってやって欲しい」と頼み込んだのが悪名高い安倍氏で、文春オンラインによると、<高橋氏は、「『過去に五輪の招致に関わってきた人たちは、みんな逮捕されている。私は捕まりたくない。』と固持したが、安倍氏が『大丈夫です。高橋さんは捕まらないようにします。高橋さんは必ず守ります。』との確約があったから招致に関わるようになったんだ。」>と話しており、ここにも安倍氏が顔を出しています。
金が全ての商業化した五輪の、想定された暗部が露呈されてしまいました。
この教訓として、大会組織委員会に携わる方々は、会長から実務を行う職員まで全てを「みなし公務員」として、縛りをかけてしまう。
そして、「みなし独立行政法人」というような新たな枠組みを作り、五輪に関わる全ての代理店等にも高い倫理性を求める制度が必要では無いかと思います。
さて、「五輪マネー」への疑念が深まり、全容が明らかになっていない中、それでも札幌市は五輪の招致を積極的に行うのでしょうか。
その場合の招致のキーマンは誰になるのか、多分誰も手を挙げないでしょう。関われば逮捕が見えてきますから。
さらに、東京五輪のスポンサーは国内68社、協賛金は3,761億円が集まりましたが、札幌冬季五輪の場合、この事件を契機に、企業イメージを大事にする各社から協賛社を集められるのでしょうか。
とんだとばっちりを受けた札幌冬季五輪、道民の熱意はどんどん薄れています。