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たばこ病にもご注意を

  • 2018年07月23日

 受動喫煙対策を盛り込んだ健康増進法が改正となりました。

 改正した法案の受動喫煙対策は、全くの骨抜きとなり、ほとんど今と変わりがないのではと思うほどで、本当に受動喫煙による健康への影響を回避しようと考えているのか、はなはだ疑問です。

 世界保健機関(WHO)の評価でも、日本の受動喫煙対策レベルは4段階中最低から1段上がるにすぎません。

 違反した施設管理者へは50万円、違反した喫煙者には30万円の過料を科す罰則が設けられていますが、そこまでには、指導、勧告、命令などの段階を踏んでから、それでもなおという場合に「執行」するというもので、実効は限りなく薄いものとなると思います。

 全面施行は20年4月からですが、部分的には来年の夏から施行され、学校・病院・保健所・行政機関などは屋内全面禁煙となりますが、敷地内に喫煙施設を設置すればOKという、何ともはやと思う内容です。

 いづれにしても、喫煙されるている方は「たばこ税は地方税であり、貢献している」とか、「自分の身体だから誰にも文句は言わせない」などと開き直らずに、ご自身や周りの大事な人の健康のためにも禁煙することが望まれます。

 落語の大看板だった「故・桂 歌丸師匠」は、1日50本も喫煙するヘビースモーカーでしたが、「慢性閉塞性肺疾患」でお亡くなりになりました。

 この病気の主な原因は喫煙であり、通称「たばこ病」と言われています。

 そして、この病気が原因で世界では年間300万人が死亡(2012年)しており、世界における死亡の6%を占めていますし、2030年には世界第3位の死因になるであろうとWHOが予測しています。

 これからは「どの場所なら煙草が吸えるだろうか」ではなく「どの場所でも煙草は吸えない」とご自身が考えなければならない時期に来ているのだろうと思います。


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