背景

ブログ月別アーカイブ

ブログ

>>前のページへ戻る

ねじ曲げられた答申

  • 2021年01月29日

 昨日の参院予算委員会で共産党の小池晃議員が質問したことに対し、菅氏は唖然とする答弁をしました。

 新型インフルエンザ等対策特別措置法改正案・感染症改正案に関わり、小池氏は「厚労審議会18人の委員のうち、罰則に賛成しているのは3名だけ。慎重意見が3名、そして8名の方が反対あるいは懸念を表明しています。反対意見を踏みにじって法案を出してきたじゃないですか。」と詰め寄り、これに対して菅氏は「おおむねの了解が得られたので、提出したと言うことであります。審議会においてそういう方向であれば、それは問題ない。」と答弁。

 田村厚労相は「いろんな意見があったが、最終的におおむね了解をいただいた。」と開き直りました。

 18人のうち8人が反対で3人が慎重意見を表明したのであれば、過半数の委員が了解していないことになるというのが一般社会の常識ですが、政府は賛成3名でおおむね了解を得たと判断したことになります。信じられません。

 ことごとくこのような判断であれば、審議会への諮問は意味を持たないものとなります。 官僚は審議会委員を政府の考えに導くよう説明しますが、それでも11名の委員が賛成を拒んだということは、私権の制限が憲法に抵触することや改正2法案の「蔓延防止措置」の基準が曖昧で、さらに「正当な理由」意外は罰せられますが、その「正当な理由」もまったく定義が無いからではないでしょうか。

 それでも審議会の答申を、政府に都合良く受け止め「概ね了解をいただいた。」ということは、今後も各種審議会の答申を、このようにしてしまうのが菅政権であると明らかにしたようなものです。

 しかし、審議会答申をこのようにねじ曲げられた審議委員の皆さんは、何も感じないのでしょうか。「政府に馬鹿にされた」と記者会見を開き、糾弾して委員を辞任するくらいの気概が欲しいものです。


Copyright(C)高橋とおる後援会 All Rights Reserved.