また、高齢者いじめ
- 2019年12月03日
政府がまた高齢者いじめを始めました。
厚労省は、2022年を目処に75歳以上の医療費の本人負担を、現行の1割負担から2割負担に上げる方針を固め厚労相の諮問機関である「社会保障審議会」に諮問することを決めました。
一応、専門家である審議委員に諮問はしますが、省が諮問したものを反対と答申したという例を私は知りません。
従って、確実に高齢者の医療費自己負担は1割から2割へと引き上げられるはずです。 社会保障全般に資するために消費税を増税しましたが、その具体の恩恵は厚いものではなく限りなく薄いもので有ることが明らかになりました。
消費税を増額しておきながら、消費低迷を避けるための手段として、キャッシュレス決済へのポイント還元や低所得者への地域限定型プレミアム商品券配布、マイナンバーカード申請者へのポイント還元に多くの予算を割いていますが、プレミアム商品券は2万円に付き5000円の還元ですが、低所得者にはその2万円がそもそも用意できないということで申し込みが微々たるもの、更にキャッシュレス決済やマイナンバーカードによる還元などは、75歳以上の高齢者には使い方自体がまったく分かりません。
人は年を重ねるごとに体が思うようにならず、高齢とともに身体のあちこちに制度疲労が起こり、予防のために早めに医療機関に行くと2割負担、なるべく病院に行かないようにすると、症状が重篤になってより多くの医療費がかかることになります。
早く病院に行きたい→負担が重くなる→早期治療が遅くなる→重篤な状態になって保険負担が多くなる→国の医療費負担が多くなる→消費税を増税する
負のスパイラルです。何か間違っていませんか。予防医療という概念は何処に行ったのでしょう。