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またしても憲法違反

  • 2020年02月21日

 政府は、定年延長した黒川弘務東京高検検事長(63歳)について「65歳に達していない限り、検事総長に任命することは可能だ」という閣議決定をしました。

 検察庁法を脱法し、無理筋の国家公務員法を無理矢理あてはめた予算委員会での森雅子法相の説明は、意味の通らない矛盾する内容でした。

 安倍晋三氏は、「法の解釈を変えました。」と池洒々(いけしゃあしゃあ=恥ずかしげも無く事を行う)と答えました。

 行政府の長が、立法という手続きを取らないで「法の解釈」を変えると言うことは、民主主義の手続きを無視して自らの思いのままに法を操ると言うことに等しい行為です。

 一般常識として、法の解釈を変更する場合は、行政府の名において法改正を立法府に提出し、国会で論議をして賛否を問うという行為を行わなければなりません。

 勝手に「解釈を変えた」とか「閣議で決定」とはならないことを知らないのであれば、行政府の長という職務に就いている資格はありません。

 憲法学者の小林 節氏は、<「特別法」は「一般法」に優先するのは当然の論理である。一般公務員を規律する「国家公務員法」は一般法であり、一方、公務員の中で検察官は「公訴権」を独占する権力機関で、さらに、司法の入り口に位置し高い公正性が必要な官職であることから、一般公務員である国家公務員法では無く「検察庁法」という特別法に規律される。

  行政権の都合や好みで法律の意味が改変されてしまうのであれば、もはや「法治国家」とは言えない。安倍の「人治政治」、時代劇の「お代官様と御用商人」の世界である。

 そして、安倍総理に許されるのは検察庁法を改正してその中に定年延長制度を定め、それを「将来」(今では無く、告示後)適用するだけである。今回の検察官の定年延長は、明白に憲法違反である。>と、日刊ゲンダイのコラムに掲載していました。

 にも関わらず、近藤正治内閣法制局長は「問題ない」とコメントし、安倍晋三氏は得意の閣議で決定してしまいました。


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