またもや、文言改竄
- 2019年06月21日
財務相の諮問機関である「財政制度審議会」が麻生財務相に建議書(意見書)を提出し、これを麻生氏が受け取ったニュースがテレビで流れました。
「金融審議会」の報告書は受け取りを拒否しましたが、今回の「財政制度審議会」の建議書は受け取ったのかと、麻生氏の定見の無さを改めて知ることになりましたが、何と、この建議書も原案が改竄されていたということです。
6月12日のブログにも書きましたが、受け取りを拒否した金融審議会の「高齢社会における資産形成・管理」という報告書は5月22日に提出された文書を財務省が6月3日に改竄し、問題点を薄めて発表しましたが、それでも麻生氏は受け取りませんでした。
今回の金融審議会の建議書も「将来世代の基礎年金給付水準が平成16年(2004年)改正時に想定よりも低くなることが見込まれる」、「年金だけに頼らない自助努力を促していく観点が重要」などという文書が削られていたという事が、新聞に掲載されていました。
民間の有識者が客観的な資料を分析しながら、将来の財政や年金などについて報告書をまとめたにも関わらず、事務局である財務省が政府を忖度して「過激な文書」を削除し、差し障りの無い文言に書き換えるのであれば、審議会への諮問はその意味を持たなくなります。
このことについて、政府関係者から「財務省がこの状況下で余計な議論を引き起こさないようにしたのではないか」とコメントしています。
このように事務局が勝手に忖度を繰り返すならば、国民は今後どの省庁の審議会であろうと、その答申を信じなくなるでしょう。
政府自ら「審議会制度」を形骸化させたという罪はとても重いものだと感じます。