またも原発回帰?
- 2022年08月29日
ブラックホール首相は、何でも言われたとおり。
これまでの政策判断を見ても、慎重に検討してきたものなど無いように、誰かが「あっち」と言えばその意見になびき、違う人が「こっち」と言えばその意見になびく。すなわち「あっちフラフラ、こっちフラフラ」いろんな人の話を聞いて、結局言われた通りに判断し、矛盾することも、整合性が無い事にもこだわらない。ハッキリしているのは自分の考えが無いということのようです。
参議院選挙では、わざわざフクシマで第一声をあげて「フクシマは自民党にとって特別な場所だ。可能な限り原発依存度を低減する」と公約し、原発事故の復興をアピールしていたことはご存じの通りです。
この夏は相変わらずの酷暑でした。関東圏を中心に冷房に使われる電力が逼迫していると節電の要請が始まりました。そして今冬の暖房も心配だと国民を不安に陥れています。
今、エネルギーについてはどこの国も確保に苦慮しています。
そんな、他国の苦慮を横目にしながら日本と一緒に経済政策を実施してきたロシアが、日本への対抗策として「サハリンⅡ」を国営会社に移管をして、事業に出資していた日本の商社の保有する権益を取り上げる措置に出ると、G7との共同歩調に目をつぶり、ロシアに頭を下げてLPGを確保しようとしています。さて、経済制裁の継続とサハリンⅡをお願いすることに整合性はあるのでしょうか。
また、エネルギー価格の高騰と電力の逼迫を理由に、原発の再稼働の推進、既存原発の稼働期間を60年から更に延長する、新規原発の増設や建て替え、次世代型原発の開発などを発表し原発回帰を口にすることは、原発を可能な限り低減するということと矛盾してはいないのでしょうか。
岸田氏が追い求めている再稼働を予定している原発が未だに稼働していないのはそれなりに理由があります。
柏崎刈羽原発は、侵入者を検知する設備の故障などが続き規制委員会が運転を禁止していますし、東海第2原発は、UPZ圏内(30km)に約94万人が生活しており、避難が計画は困難を極めており、他の4基は周辺住民の反対の声が相次いでいます。
道内の泊原発は9年が経過しても津波への安全対策が不十分で、規制委は再稼働を認めていません。
40年を経過した原発に20年の再延長を求めても、原子炉以外の設備が放射線暴露によって劣化したり、耐用年数が過ぎて老朽化が進んでいます。
そして、地震国である日本は外国と比較できないリスクを抱えています。
既存の原発は耐震の基準地振動が約600ガル~1,000ガルですが、2000年以降1,000ガル以上の地震は17回も計測されています。
そして、ウクライナではザポロジエ原発がロシアの攻撃に晒されていることが現実の問題となっています。併せて、核のごみの処分場は未だに決まっていません。
こういう不都合な真実に目をつむり、周りから言われるままに頷いてしまう岸田氏、恐ろしい宰相です。