アフガンでも自助
- 2021年08月29日
27日のブログで、<アフガニスタン(アフガン)の在留邦人の救出に向かった自衛隊機3機と政府専用機1機の計4機が、ちゃんと邦人を救出できるのだろうか、政府は、大使館等の日本人関係者以外でアフガンにて活動している、PMS(ピースジャパンメディカルサービス:平和医療団)、ペシャワール会などの退避について、当事者団体やタリバン、米軍などと調整が取れているのでしょうか。
そして、救出が安全にそして成功裏に終了する展望を持っているのでしょうか。>と記載しましたが、現地で自爆テロが発生したこともあって、結局、邦人1名と現地スタッフ14名しか救出できていません。
当初指摘していた通り調整は取れておらず、何より行動を起こすのが他国よりずいぶんと遅れ、首都カブール陥落の2日後には日本大使館員が英国機でドバイに脱出しましたが、NGO現地スタッフや大使館スタッフなどの救出のために自衛隊機の派遣を決定したのは、それから1週間後の22日、準備を整えて日本を出発したのが25日、現地に着いたのが27日です。
既に大使館員が脱出していることから、日本は現地の情報を掌握することも出来ず、米軍からの情報に頼るしかありません。
一方、米軍はバイデン大統領が31日までに撤退することにしています。
結果、4機も投入していながら15人しか救出できず、自衛隊機は27日に現地での任務を終了と言うことになります。
ここにも政府の後手後手が露呈してしまいました。
他国は救出をほぼ完了、特に韓国は絶妙な対応でバスを確保し米軍に同乗を依頼、タリバンの検問を通過し群衆が押し寄せるゲートを避けて空港に入り、現地大使館で勤務していたアフガン職員と家族など約390人を軍用機で韓国国内まで移送させました。
また、韓国外務省はアフガン人らを難民では無く、自国の現地業務に貢献した「特別寄与者」として受け入れています。
一方、日本の救出の基本は、関係者は空港まで自助(自力)で来ること、救出後は近隣国まで運びますが、後は自助(自力)で何とかすることを求め、大使館現地スタッフであっても日本人以外は国内に受け入れることは1mmも考えておりません。
まさに日本は、政府不在の対応、自助を押しつける冷酷な国となってしまいました。