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アベノミクスの終焉

  • 2016年04月11日

 ここに来て選挙対策なのか、かなりのバラマキが行われようとしています。

 例をいくつかあげてみると

 ・低年金高齢者へ一時金3万円給付~たった一度だけの対策では単なるバラマキ。

 ・子育てバウチャー券の発効~保育サービスや習い事に利用できる利用券。

 ・プレミアム付き商品券、旅行券の発効~消費喚起になっていない事は明らか。

 ・LCCやクルーズ船の発着枠の拡大~旅行券の利便さを図る。

 ・日本版・黒字の金曜日~米国で行われた歳末商戦並みの大型セール。

 ・子育て支援のための保育所の拡充と保育士の待遇改善~待遇改善はたった約0.2%。

 ・介護離職ゼロ対策~介護職員の待遇改善

 ・28年度予算の前倒し~公共事業は人出不足で効果は薄い。

 ・3世帯同居のための住居建設への支援~大きな家を建てられる資産がある方への支援。  等々であります。

 なぜ、こういう事が必要なのかは明らかで、アベノミクスが失敗に終わり、消費が冷え込んだままで景気が向上しないことへの苦肉の対処です。

 一方、消費税を8%に引き上げ、この原資を全て社会保障に使用するという公約はあっさりと反故にし、さらに、

 ・生活保護世帯の冬期加算の削減。

 ・老齢・障がい・遺族年金の給付引き下げ。

 ・年金給付額への物価スライド導入を実施し、実質の減額へ。

 ・年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)での年金資金運用の半分を株式に移行し た事による私たちの年金資産約5兆円を損失。

 ・軽減税率導入の条件として、低所得者の医療・介護分野の自己負担総額の上限を設ける 「総合合算制度」導入を取りやめ。

 ・日銀のマイナス金利政策導入で、定期預金金利は100万円を1年間預けても、その利 息はたったの10円になってしまった。

 等々となっています。

 異次元の金融緩和策で国債を買い続けた結果、日銀の国債保有残高はこの3年間で3倍近い約353兆円にふくらみ、株価が上がり、円安が続いたことで富裕層は「ウハウハ」、タックスヘイブンへの日本人利用も増大しています。

 一方、今年に入り株価の下落が始まり日経平均で一時1万4,000円台に突入、昨年の2万円近くまで上昇した株価は早いスピードで落ち始めています。

 さらにここに来てドルへの不安が強まり、円安が止まって円高へと移行し一時109円へ。大企業の想定為替レートが117.46円ということでしたから、トヨタでは1円円安になることで約300億円以上、ホンダで170億円以上、日産で150億円以上が吹き飛ぶとされています。

 117円-109円=8円ですから、トヨタで300億円×8=2,400億円の損失という計算になります。

 来日した二人の経済学者も指摘しているとおり、誰がなんと言おうとここに来て「アベノミクスは幻だった」という事ですが、唯一人「アベノミクスはその効果を高めつつある。」と叫んでいます。

 経済指標が逆回転していることに気がつかない「ノー天気」なリーダー。

 今更ながら、消費税の再延期を匂わせていますが、まずは自分のやらかしてしまったアベノミクスの大失敗を国民に謝罪することから始めるべきではないでしょうか。


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