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インフルエンザ(ブログ3810)

  • 2025年01月20日

 インフルエンザが流行しています。今は、それにコロナウィルスや風邪、マイコプラズマも相まって、病院は大忙しとなっています。

 病院の関係者に聞くと、休日の当番医院の待合室は人がいっぱいになり、病院の駐車場や道路には車が列をなしていて、疲労困憊ですと話していましたし、私も、内科や呼吸器科の病院の前を車で通ると、そのような風景に出会う事もあります。

 さて、2月4日からは「さっぽろ雪まつり」が始まります。思い起こせば2020年1月28日、中国の観光客から始まった北海道の新型コロナウィルス感染症、今年の中国の旧正月(春節)は1月28日から2月4日、今、中国ではヒト・メタ・ニューモウィルスが流行中とか。またまた、インバウンドによって新しいウィルスが持ち込まれるのか心配です。

 今、病院では治療薬が不足しているとのこと。

 インフルエンザ等の流行で、治療薬が品薄で病院の診察を受けても薬局で薬を十分に処方して貰えない現象が続いています。

 福岡厚労相は、「1,500万人分が確保されているから大丈夫」とコメントしていますが、現実に薬が出回っていないのです。

 1月7日には製薬会社がコメントし、

・沢井製薬が「タミフル」のジェネリック医薬品の「カプセル」と「ドライシロップ」の

 供給を一時停止。

・中外製薬は増産を目指しているが、原料の調達や体制の整備が追いつかない。

・塩野義製薬では、他社製品の供給制限により更なる需要増加が認められるために「ゾフ

 ルーザ」の出荷調整を行っている。

・東和薬品は、注文に十分応えられる数量を準備出来ていないと、「タミフル」のジェネ

 リック医薬品の出荷調整を行っています。

 つまり、ジェネリック医薬品が入らなくなると、「代わりに同じ効用の薬を確保したい」として別の卸売業者に注文が増えるために需要が急増して、製薬会社や卸売業者各社で出荷調整の連鎖が起きてしまいます。

 製薬会社が増産できない理由の一つとして、薬の原薬の多くを輸入に頼っているという事があります。

 ジェネリック医薬品では、調達先や製造工程が全て国内で可能なのが32.7%で、63.3%は海外に依存しているとのこと。そして海外の調達先は1位:中国、2位:インド、3位:韓国となっており、また、海外の原薬が届いても製品にするまで3~4ヶ月かかると専門家は話しています。

 さらに、増産できない理由として、製造ラインのスケジュールが固定されており、Aラインでは「a薬:週5,000」、Bラインでは「b薬:週1.000」、Cラインでは「c薬:週500」などとスケジュールが組まれており、「a薬」が不足したから「b薬」と「c薬」を止めて、その分「a薬」を増産するということが出来ないという現実があります。

 従って、このような場合を想定し、政府がインフルエンザの薬を備蓄していれば良いのです。現在政府では、タミフル:約1731万人分、リレンザ:約422万人分、イナビル:約1,194万人分など、24年12月現在で、約3,862万人分を確保していますが、厚労省は「行政の備蓄は、新型インフルエンザが出現した時の備蓄、特措法が適用されるような特別な事態で無いと、使用する事は、難しい」と話しています。

 その他にも、日本の薬は錠剤への刻印や白色への精製など日本独特の流通規則があるために、海外の薬品を輸入しても市場には出せないことも問題となっています。

 厚労省は、これらの問題を把握しているにもかかわらず、旧態依然の対応をしています。

 この問題も通常国会で是非取り上げて欲しいものだと思います。


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