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エッ、再々延長?

  • 2021年07月18日

 「例外的に20年延長することが出来る。」と、政府が自ら国民との約束として示していた原発の例外規定ですが、この規定を政府自身がいとも簡単に破ろうとしています。

 2050年までの国際公約であるゼロカーボンを実現するためには、「原則40年、最長60年」としている原発の法定期間を延長して、80年間という長期稼働を可能とする検討をしていることが明らかになりました。

 既存の33基の内、現在稼働しているのは8基で、さらに新たな原発の建設や建て替えは国民に理解が得られる状況に無いことは、政府・自民党内でも分かっているのだろうと思いますが、それでも無駄な抵抗のように推進派は既存炉の延長に隘路を見つけようとしているようです。

 しかし、40年を経過した既存炉の中心部は、高い放射線により劣化が進み、また、周辺機器においても取り替えが必要となっていますし、さらに、規制委員会の新基準の適合するための追加安全措置にも莫大な費用を要します。

 一方、先日には原発と再生可能エネルギー1kwh当たりの発電コスト比較では、原発が11円強、再生可能エネルギー(太陽光)が8円弱だと言うことを政府が発表しました。

 ゼロカーボンに近づけるためには、廃炉方法さえも確立しておらず廃炉までに壮大な時間を要し、その費用も莫大で、使用済み高レベル核廃棄物の処理もままならない原発に依存することではなく、水素も含めたあらゆる再生可能エネルギーを屈指する事以外にないことは、子どもでも分かる論理です。

 それをいい大人が、目先にある原発を稼働させて今が経済的に良ければ後のことは構わないなどという「今だけ、金だけ、自分だけ」を、この期に及んでも模索しているとは全くの笑止と言わざるを得ません。


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