オスプレイの道内訓練
- 2018年08月24日
9月に道内で行う日米共同軍事訓練「ノーザンヴァイパー(NV):北のクサリヘビ?」の概要が明らかになりましたが、一番、注目されるのは「オスプレイ」が最大6機参加するということです。
昨年までの補給拠点は青森県の三沢基地でしたが、今年は帯広市の陸自帯広駐屯地・十勝飛行場に移され、道内発着で9月16日から24日までの9日間、前後の準備を入れると10日から29日という20日間の日程で行うとものです。
訓練は道央の北海道大演習場(札幌市、北広島市、恵庭市、千歳市)、空知管内の上富良野演習場(上富良野町、中富良野町、富良野町)、十勝管内の帯広駐屯地、釧路・根室管内の矢臼別演習場(厚岸町、浜中町、別海町)、と道南以外の全道広範囲にわたる広大な空間を使った広域訓練や低空飛行訓練、夜間の離着陸訓練、パラシュート降下訓練のほか火器を使用した通常訓練も行われますが、火器に限っても2013年には、榴弾砲が演習場外に着弾するという事故も起き、原因が明らかになる前に訓練を再開するということも記憶に新しいところです。
さて、1972年の沖縄本土復帰後から2016年まで、沖縄県内で起きた米軍機の事故は、709件にも及び、そのうち墜落事故は47件、日本へのオスプレイ配備後の事故はご存じの通りで、今月14日にも普天間基地所属のオスプレイが奄美空港と嘉手納基地に緊急着陸をしましたが、いづれも原因は明らかになっておりません。
また、防衛省が自衛隊に配備する予定のオスプレイ、その駐留基地のなる予定の佐賀空港では、住民の反対で配備が一時棚上げとなっていますが、それにも関わらず22日にはオスプレイ5機を首都の東京にある米軍横田基地に配備することが明らかになりました。
無論、住民には説明なしでの配備です。それが、日米地位協定ですから。
この横田基地には、数年の間にさらに5機配備し、合計で10機の配備となり、首都・東京の上空を自由に飛び回ることになるのです。
さて、北海道で行われる共同訓練へのオスプレイの参加は、その第1の理由として、「沖縄の負担軽減」ということを菅官房長や小野寺防衛相が繰り返し説明していましたが、今回の訓練目的にかかわる防衛省の文書には「沖縄の負担軽減」という文字が全く記載されていないということです。
果たして、沖縄は負担軽減となっているのでしょうか。
沖縄では「普天間基地の騒音などは、全く減っていない」という住民の声が出されています。
本当に負担軽減になっているとするなら、合理的な数字で根拠を示すべきです。
そのことさえ、まったく行うことなく「負担軽減」といっても虚しく響きます。
ましてや、今回の道内訓練にしても地元への丁寧な説明もなく、有ろうことか「自治体関係者等のオスプレイ体験搭乗の実施」などを目論見、なし崩し的に訓練の恒常化を図る意図が見え見えです。
このことは道民だけではなく沖縄県民、ひいては国民を誑かす(たぶらかす⇒ごまかして人をだます)ことになりますが、私たちは既に国のウソを見抜いています。