カジノも斜陽産業
- 2016年12月25日
アベノミクスが全く功を奏せず、経済戦略が頓挫しながら「この道しかない」と今でも思っている安倍晋三。
その最後の一手と目論んでいる「IR(カジノ)法案」ですが、カジノには指摘されている様々な問題の他に、果たして本当に「成長戦略の目玉」になるのかということも心配されています。
なぜなら、カジノは海外で斜陽産業となり始めていることが段々と明らかになってきているからです。
昔からアジアのカジノとしてその地位を誇っていた「マカオ」、そして最近では、巨大リゾートとしてIRのモデル的存在となったシンガポールの「マリーナ・ベイ・サンズ」、さらに高橋はるみ知事も視察しご満悦だった「リゾート・ワールド・セントーサ」の業績が悪化し始めているとのこと。
中国がマネーロンダリングの取り締まりを強化したのと、「元」の海外流出に歯止めをかけるために「元」の海外持ち出しを規制し、上限を押さえることにしたことから、上客の中国人富裕層があてにならなくなってきたからのようです。
トランプ次期大統領もカジノを経営していましたが、その経営も失敗、最近取り出されています米国ニュージャージー州アトランティックシティーでは、今年までに5カ所のカジノが倒産しました。
推進派が世界の100カ国以上にカジノが有るから日本でも大丈夫と強調していますが、アトランティックシティーを視察した静岡大学・鳥畑与一教授は「IR周辺の街は潰れたレストランやホテルの跡地や廃墟があちこちに有り、カジノの儲けで値引きを行い客を囲い込むために周辺の商業施設が衰退し、地域経済が破壊されている。年間3,000万人の観光客が訪れるアトランティックシティーだが、街の貧困率は30%以上で、ニュージャージー州の平均の3倍になっている。経済成長のエンジンどころか、地域崩壊の疫病神だった。これは、米国型のカジノが上陸する日本の近未来でもある。」と警鐘を鳴らしています。
大阪の夢洲に、万博と、カジノを含むIRを目論んでいる松井大阪府知事と橋下前大阪市長、公明党の変わりに「日本維新の会」を取り込もうと秋波を送る安倍晋三と菅義偉の4人が、日本の経済成長ではなく政略のみで蠢いています。