クリスマス禁止令
- 2021年12月29日
中国では「我が国の伝統文化に打撃を与えている」として、小中学校から保護者や児童に「クリスマス」の行事を行わないように、という通知が出されたということが読売オンラインに掲載されました。
伝統文化と言いつつ、クリスマスを「宗教的な色彩を強く帯びた西側の祝日」だから「禁止」ということのようです。
<中国は中国共産党の1党支配が続き、そして共産主義の根幹には「無神論」があり、「神が人を創ったのでは無く、人が神を創った」と考えている。
中国で最も迫害を受けているのはチベット人とウィグル人で、人民解放軍はチベット人を120万人殺したと言われている。ウィグル人については現在100万人が強制収容所におり、ウィグル人女性は不妊手術を強要されている。つまり、「民族絶滅政策」が行われている。ナゼか、チベット人は「仏教徒」で、ウィグル人は「イスラム教徒」だと言うことが大きな理由だからです。
今回クリスマスに矛先が向けられたのは、「クリスマスは、キリスト教の開祖イエス・キリストの誕生日を祝う、宗教色の色彩を強く帯びた西側の祝日」だから、禁止しなければならないのだと。>
しかし、今まで、中国の子どもや若者が楽しみにしていたクリスマスは、日本人の多くがそうであるように、家族一緒に食事を楽しんだり、ロマンチックな日として恋人とデートをしたりしてプレゼントを交換するという意味合いが強く、宗教色はあまり意識してはいないものだったと思います。
今年になって少なくても中国の6つの省・自治区の小中学校にクリスマス禁止の通達を出したのは、米中関係や中国と西側の軋轢に関係したものと考えるのが普通の感覚なのではないでしょうか。
世界の3割がキリスト教徒と言われていますが、このニュースは西側諸国にどのようなインパクトを与えたでしょうか。
これで中国は、宗教を持つ世界中から最悪の評価を得ることになったのではないかと思います。
これに対抗したわけでは無いとは思いますが、ワシントン・ポスト紙は「米国民が誰でも行える北京オリンピックの実質的なボイコットとして、オリンピックが始まってもNBCの放送を見ないこと、視聴率に貢献しないことで米国民が視聴ボイコットをすれば、スポンサーへの打撃は必至」と提案しています。