コメが品薄(ブログ3674)
- 2024年09月01日
主食の米がスーパーなどでも品薄となり、価格も値上がりしています。
今日、近くのスーパーに行ってみたら、米の種類を選ぶ事も出来ず、米コーナーに少しだけ積まれていた米を買い物客が手に手に購入しており、棚はすっかり空きスペースとなってしまいました。
道新によると「ななつぼし」は玄米60kgあたり1万6,500円で前年比4,000円増、「ゆめぴりか」は同1万7,500円で3,000円増といずれも約3割引き上がってしまい、過去10年では最大の引き上げ幅となってしまいました。
当然、輸入肥料代の高騰などの外的原因も大きく、農家の収入も一定程度確保しなければならない事から若干の値上げは仕方ないにしても、主食を国民のために確保するのが国を維持する根幹であり、コメが底をつくという状況は政府が責任を持って避けなければならないことです。
しかし、このような状況になった事について坂本農水相は「対応が遅いとは思わない。」、「在庫を持つ卸売業者に対し、小売店に十分行きわたるよう要請した。」と話し、併せて「9月に入れば新米が流通する」との認識を示し、何が問題なのかと言わんばかりです。
今年の米不足は、昨年の猛暑によって引き起こされたコメの白濁現象で品質が低下し、流通量が減ったことと、インバウンドの増加で外食が増えた事、また、世界情勢の影響で小麦などの輸入量が減少したことでパンや麺類などが値上がりし、コメの値頃感が再認識された事などと言われていますが、全国民の1.5ヶ月分である100万トンの備蓄は、災害等の影響で食料が逼迫した場合に放出する事が目的です。
先ほども述べましたが、昨年の猛暑による不作と今年に入っての急激な需要によって店頭からコメが消えるという現象は、備蓄の放出の理由にはならないのだろうかと言うのが市井の国民の率直な思いです。
確かに卸売り業者が、出し渋りをしていることも考えられますが、コメの流通と価格は複雑すぎて他の食料とは違う形態となっていますが、政府が関与していることを考えれば安定的な供給は政府の責務であると思います。
コメは、他の食料と同様に一度値上がりしたら値下がりすることは考えにくく、国民の生活を更に圧迫してしまいます。
今年の夏には、一人親世帯や低所得世帯を中心に「夏休みをなくして欲しい。」という声が大きくなりました。<家に子どもがいれば食費がかさむ>というのがその理由です。
国民の主食であるコメの値上がりは、大きなダメージを与えます。
今年は作況が平年並みとのことですが、夏の猛暑はその期間が年々長くなり、また秋の刈り入れ時期に風によって稲が倒れてしまったり、今年のように想定を大きく超えた大雨によって農地が水害に遭うことなど、来年以降も異常気象が続く地球環境です。
備蓄米放出に関わる複雑な条件の改善や米価も含めた安定的なコメの流通について、政府及び農水省は十分な議論を行い、国民の不安を取り除くシステムを構築すべくではないでしょうか。