コラムを読んで
- 2015年02月24日
北海道自治研究552号に「衰退する民主主義」というコラムが載っていました。
米マサチューセッツ工科大学教授:ダロン・アセモグル氏と、米ハーバード大学教授:ジュイムズ・A・ロビンソン氏の共著である「国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源」にある「裕福な国々と貧しい国々の収入や生活水準の格差がなぜ生じたのかは、地理的な要因、文化的な要因、為政者の能力ではなく、経済制度と政治制度がいかに包括的かが重要である。
包括的とは、経済制度で言えば自由な経済が保障されていること、政治制度でいえば政権交代可能な自由な選挙があることだ。
衰退する国では、経済制度は権力者に利益が集中して収奪的、政治制度は独善的だ。
そして経済的に繁栄していても、政治制度が独裁的ならば、その国は衰退に向かう。」
ということを引用し、民主主義がどこまで根付いているかが国の発展を左右すると言えると記されています。
コラムが指摘しているように、民主主義とは何なのか、安倍総理は昨年12月の衆議院選挙において多数の議席を確保したことをもって、国民から信任を受けたとばかり国民が危惧している様々な事に前のめりです。
沖縄は、その民意として辺野古推進派の衆議院候補が小選挙区で落選し、辺野古移設反対を明らかにしたにも関わらず、沖縄の民主主義を破壊して工事を推進しています。
国民の多くが疑念を持っているTPPを情報を明らかにすること無く、進めています。
道南8区の衆議院選挙では、立候補した全ての候補が大間原発反対を訴え、民意として民主党と自民党の二人の議員が誕生しました。
各候補に投票した全ての選挙民は与野党問わず大間原発反対の民意を表しましたが、国は粛々と原発再稼働や大間原発の工事を進めています。
安倍総理が民意を得たと民主主義の結果を語るのであれば、沖縄や函館も民主主義の結果が出たことになります。
前述のコラムにあるように、この国の民主主義は衰退に向かっているのでしょうか。