背景

ブログ月別アーカイブ

ブログ

>>前のページへ戻る

コロナ休業と補償

  • 2020年04月11日

 東京都が「休業要請」を行う施設名を決定し公表しました。

 この間、小池知事と西村担当相とのやり取りでは、休業施設を広く指定し一刻も早く発表したい小池知事と、今は緊急事態宣言をして外出自粛を要請していることから2週間ほど様子を見たいと主張する西村担当相との間でなかなか折り合いがつきませんでしたが、最終的に話し合いが決着し、このほどの発表となりました。

 特別措置法の改正によって、コロナについても「総理が緊急事態宣言を行った後、都道府県の知事が外出の自粛や学校の休校などを要請・指示することができる。」つまり具体的な措置は都道府県が主体に行うというものですが、政府は、関わる対処方針に「都道府県は、国と協議の上、必要に応じて専門家の意見を聞きつつ、外出の自粛等の協力の要請の効果を見極めたうえで行うものとする」という文言を付け加え、都道府県が勝手に判断せずに国との協議を行う、という、 結局は特措法の主体となる地方分権をないがしろにして、緊急事態宣言後は国の指示に従えと中央集権を前面に押し出しました。

 小池知事や他府県の知事は、「休業要請と補償は一体」という認識にありますが、政府は「休業要請は補償を含まない」との見解を示しています。

 小池知事は、休業要請をした施設には50万円、複数店舗を経営している場合は100万円を補償するという、国が金を出さないのであれば都が出すと決断しましたが、一方政府は、人と人の接触を8割削減するように求めながら、そのことで影響を受ける事業者への補償はかたくなに拒んでいます。

 わが国で、唯一早期に緊急事態宣言を発し、多くの評価をいただいている鈴木知事も、休校や外出自粛を要請しながら補償には全く触れず、「それは国へ」と政治責任を逃れていました。

 感染者が落ち着いていた北海道も3日続けて2桁の勢いで感染が拡大しており、早い時期に緊急事態指定を受ける可能性が高くなってきました。

 東京都と財政事情が違うとしても、東京が休業要請と補償を一体で行っただけに、北海道が同じ業種に休業要請を行った場合、補償に触れなければ差異が生じますし、生活が懸かっているだけにその反発は大きいものになることが想定されています。

 鈴木知事は、今月28日に補正予算を審議するための臨時議会を予定していますが、この時に、道の独自施策や補償を打ち出さず、単純に国の補正に合わせるだけの予算案であれば失望を伴うことになり、当初の評価は残念ながら低下するのではないかと思います。


Copyright(C)高橋とおる後援会 All Rights Reserved.