コロナ禍での国歌斉唱
- 2020年07月20日
「卒業式、飛沫懸念で校歌をやめたのに~全都立高校で「君が代」斉唱~都教委の指示で」という記事が東京新聞に掲載されました。
それによると、新型コロナウィルス感染拡大中の3月、東京都立学校253校全ての卒業式で「君が代」を斉唱、学校では、感染を防ぐために保護者も在校生も出席せず、時間を短縮し、校歌の合唱も削ったのに、「君が代」だけは主席者全員が歌うことになったといいます。
都立学校の中には、卒業生の名前を呼ぶことさえもやめたのにナゼ、「君が代」だけが特別扱いとなったのでしょうか。
都教委が各校に対し「現時点で、都立学校における卒業式の国旗国歌の扱いについては、『国旗掲揚の下に、体育館で実施する。』、『国歌斉唱を行う。』という方針に変更はありません。」という通達を発出し、卒業式で「君が代」を歌うよう都教委が文書で指示をしたことが明らかになっています。
コロナ禍の中での卒業式は、感染を防ぐために異例の取り扱いとなりましたが、その中でも子供達の思い出となる卒業式にしようと各校で様々な工夫がなされ、生徒達も自分たちで選んだ曲を練習してきたのに、「君が代」のために犠牲になりました。
なるべく時間を短くするという中にあっても「君が代」だけは特別扱いだとする都教委の指示は、まさしく「戦時中の軍国主義の影が尾を引いているかのようだ」と受け取られてしまいます。
国歌については、その思想信条のもと様々な考え方を持たれているの方がいることもあり、国が一概に強制するものでは無いと思いますから、歌うも歌わないも個々人の判断だと思います。
今回の都教委の強制は、まさしく「君が代」が国歌として国民に浸透していないこと対する政治的な焦りの証左ではと思われてしまいます。
私は、国歌を斉唱しますが、歌わない人を非難するつもりは全くありません。
これは、都教委だけの話では無く、各道府県教委や市町村教委はどうだったのか検証してみる事が必要だと思います。