シビリアンコントロール
- 2018年04月09日
イラクの日報問題で、当時の防衛相だった稲田氏の発言が問題になっています。
稲田氏が「本当にないのか」と尋ねたことが、指示だったのか確認だったのかが判然としなく、受け止めた辰巳総括官は「再探索の支持を受けたと認識している」と答えましたが、統幕参事官室の担当者は「探索いただき、無いことを確認した組織・部署名を本メールに返信するよう」と記すだけで探索の支持はしていなかったということです。
非常に「曖昧」なやりとり。
同じく辰巳統括官は、当時の国会のやりとりで「航空自衛隊の活動につきましては、陸上自衛隊の様な日報を策定していない」と答弁し、昨日の野党合同ヒアリングではこのことを問いただされると「答えることが出来ない」とか細く声を出しました。
自衛隊は実力組織です。
その実力組織の責任者が、ハッキリとした指示を出すことが出来ず、背広組の総括官(ナンバー2)までもが担当部署に曖昧な照会をしていたとは・・・。
自衛隊によってシビリアンコントロールが軽んじられたのではなく、要の政治家である大臣や背広組にシビリアンコントロールの重さを受け止める資質が無く、機能していないということではないでしょうか。
23万人の実力組織が曖昧な指示で動くことになる。トップの曖昧な指示を制服組が勝手に判断して行動する。
この国のシビリアンコントロールは政治にこそ問題が有るのではないかと思います。