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セブンの時短営業

  • 2019年10月25日

 セブンイレブン(略:セブン)が、コンビニの24時間営業を見直し、時短営業を認める方向へと舵を切りました。

 当初、午前7時から午後11時までの営業でまさしく7・11であったセブンが、24時間365日営業に転換、フランチャイズチェーン店を全国に展開し、小売業の雄として君臨してから多くの時間が経過しました。

 その中で、コンビニの加盟店オーナーやその家族が地獄を見てきた例も多く、一家離散・自己破産はオーナーにとって明日は我が身という身近なものでした。

 その原因は、人権を無視した本部指導による24時間・365日営業で(繁華街だろうが田舎だろうが)休みがなく、アルバイトが見つからない場合は家族が犠牲となり、親が死んでも店を開け休むことさえ許されませんでした。

 また、売り上げが好調な加盟店(例:一般的には日販80万円以上)のすぐ側に新しい店舗を展開するドミナント出店を行い、既存店が売り上げ減になろうとお構いなし。

 高い本部へのロイヤリティー、廃棄するデイリー食品へも保証を取るロスチャージ、独特の仕組みによる本部への集金システムのコンビニ会計、本部による加盟店への監視、などなど様々な問題点を指摘されても意に介さずに肥大化してきたセブン。

 この間、加盟店オーナーが労組を結成して交渉を行うと、契約解除や次回契約更改時には契約継続を行わないなどと脅し、各県の労働委員会からの勧告の他、公正取引委員会からは「優越的な地位の濫用」による排除命令なども行われました。

 これらの問題に関わり、北海道議会民主党・道民連合会派は2011年に「コンビニ問題検討プロジェクト(事務局長:高橋 亨)」を設置し、全道約2,500店のコンビニ加盟店(直営店を除く)へ調査用紙を郵送、そのうち320店から回答を得て、意識調査の結果報告書をまとめた経緯もあります。

 すべては、これら様々な問題を解決し、FC(フランチャイズチェーン)本部と加盟店が良好な関係を構築し、社会的なインフラであるコンビニが、今後も地域に必要な店舗として貢献してくれることを願ってのことでした。

 調査によって、これらの実態が明らかになり、私たちは、海外には存在していますが日本では未だに制定されていない「フランチャイズ法(仮称)」の制定へと、その目的を広げることを検討しました。

 一方、コンビニを取り巻く問題点は解決すること無く、より深い闇に入りったことから加盟店オーナーの希望者が激減、本部直営でのコンビニ運営が相次ぐことになり、さらに、流通環境が劇的に変化し、ついに巨大流通産業であるセブンイレブンジャパンも、自らの生き残りのために働き方改革と労働力確保を受け入れざるを得なくなったと思われます。

 いずれにしても、今回の24時間営業からの転換が、オーナーにとって健全な店舗経営に資することになれば、私たちの「コンビニ問題検討プロジェクト」の取り組みが少しだけ実を結んだことにもなり、大変うれしく思います。


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