テストマラソンと観客
- 2021年05月06日
昨日札幌市内で五輪テストマラソンが行われました。
開催には賛否両論が有りましたが、組織委員会は路上での観戦を行わないように対応すると言い張り、周りの声を無視するかのように強行しましたが、果たして組織委員会の思惑通りにはならなかったようです。
コースの沿道には約700名の組織委で用意した方々が「路上観戦はご遠慮ください」というパネルを持って市民を促していましたが、テレビで見たとおり、数こそ少ないのですが、沿道にはきっちりと観客がいて、目の前を通過する選手に拍手をしたり声をかけたりしていました。
その人達も「この位ならいいんじゃないの」や「日本代表の顔を見に来た」など、それぞれ勝手な言い訳をしながら堂々と観戦しています。
テストレースでこの通りですから、本番にでもなったらと気が重くなってきます。
五輪が開催されると仮定すると、その前提となるのは無観客ですが、屋内や会場が決められ入場を制限できる場合と違い、ロードレースはまさしく普段使用している一般道で行われます。
コース全体を立ち入り禁止にすることは、市民の移動の自由を制限することにつながります。ましてやコース上には様々な商店や飲食店があることから、そこを利用するためだと言われれば通行禁止にすることも出来ず、そのついでに応援をしても咎めらることはないでしょう。
当日コロナ禍で休館となっている時計台では、観光客が観光施設は閉めてマラソンを行っていることをいぶかしげにしていました。
しかし、このことは道新にも掲載されません。
なぜなら、北海道新聞は東京五輪のスポンサーであり、今回のテストマラソンの実行委員会の一員だからなのでしょう。
道新でさえ問題点を指摘できないという現実に、一度決めたら後戻りが出来ず、誰も責任を持たないという過去の歴史を改めて見る思いでした。