トップダウンとボトムアップ
- 2017年10月04日
小池氏による「希望の党」設立によって、思いがけなく野党の再編が始まりました。
寄せ集めの民進党内にくすぶっていた理念や路線の違い、混迷する民進党に後ろ足で砂を掛けるように離党した細野豪志ら、その後、櫛の歯が抜けるように離党者が続いた民進党、そこに魔女の毒リンゴを食べてしまった前原代表の希望の党との合流、全員移行のはずがいつの間にか仮面の下のリベラル排除の顔が明らかになり、「全員合流などさらさらない」という言葉に端を発した枝野新党の発足、社民党や共産党との候補一本化、無所属での立候補の続出。
これら一連の動きで、構図がはっきりしてきたと思います。
民進党も、保守系の方とリベラル系の方、そしてどちらでも無い無所属の方など、それぞれの政治家としての理念・政策によってその去就が明らかになりました。
そして、枝野新党がリベラルの危機を救う受け皿となったことです。
また、小池氏の思惑に少しずつズレが生じてきたのも確かです。
小が大を飲み込み、自身の思惑通り選別をして言うことを聞く政党を求めていましたが、まずは、枝野新党が立ち上がったこと、その新党に一定の数が集結すること、掲げた「寛容な保守」が不寛容な党であったことや、政権交代と良いながら自身が立候補しないことなどから期待感がしぼんでしまったこと、足下の都民ファーストの会から、側近だった都議会議員がトップダウンの運営に愛想を尽かし離党したこと、政権の発表で希望の党はどちらを向いているのか判らなくなったこと、保守中道では無く限りなくガチガチの保守であることが露呈し、第3極になり得ないと評価されてきたこと。
これらのズレは、限りなく希望の党にのしかかってきます。
都民ファーストの会のようにトップの一声で政党の全てが決まるトップダウンによる運営か、枝野代表が街宣で訴えていた「草の根ボトムアップによる政策作り」か、国民は賢明な判断をしていただけるものと思います。