トランプ政権の結果(ブログ3794)
- 2025年01月03日
トランプ氏が米国大統領に就任するのが今月20日です。
また、世界にとって脅威の4年間が始まると言うことになります。
貿易に関しては、中国製品に10%の関税を課し、カナダとメキシコには違法薬物の米国への流入等を問題とし、この2国にも25%の関税を課すことを示唆しています。
また、メキシコには移民を拒否するために「国境の壁」を増強、国内にいる不法移民約2,000万人に強制送還を命じるとし、温暖化とCO2排出は関係が無いと国連気候変動枠組条約と温暖化ガス排出削減を目指す「パリ協定」の脱退に署名すると話しています。
議会は、上院も下院も共和党が過半数を占めており、大統領・上院・下院全てが共和党が支配、これを「トリプルレッド」と呼ぶそうです。
組閣は、過去の経験から自分に意見をしたり、助言する等をさせないために「イエスマン」で構成、つまり、何でもトランプ氏の思い通りの政府になってしまいます。
政府だけではなく、立法も思いのまま、司法も手中に収め、「不倫口止め料裁判」を始めとする多くの刑事裁判の被告になっていますが、任期終了まで量刑の言い渡しは延期されてしまいますし、大統領恩赦で、ホワイトハウス襲撃の犯人達を釈放するなどの権力を手中にしました。
米国は表面的には「民主国家」の皮を被り、その実は「独裁国家」と言うことになってしまうのでしょう。
外交も、戦闘地域の惨状を収めるのでは無く、ロシアやイスラエルを煽り、ウクライナやパレスチナに譲歩を迫るということを平気で行うでしょう。
それで、米国民は満足なのでしょうか。中国やカナダ、メキシコの関税を引き上げれば、商品を購入する米国民が困るだけですし、不法移民を強制撤去にすれば、彼らが行っていた仕事をする労働者がいなくなってしまいます。日本が外国人労働者に頼っている以上に米国の労働社会を支えている現実が壊れてしまい、国民へのサービス部門や様々な産業が維持できなくなります。
化石燃料を湯水のごとく消費することを礼賛すれば、異常気象が頻発し、自国民を含め多くの人類に大規模な厄災が襲いかかります。何より、農産物を生産することが出来なくなり、人類の飢えが現実の問題となり、その結果、争いが大きな戦争に発展することは明らかです。
そうなれば、米国は世界から非難されるだけでは無く忌避されてしまうでしょう。
それを米国民が甘んじるのでしょうか、「人類愛」はキリスト教の基本であり、それを信じる米国民は、自らを許すことが出来るのか。それも世界を敵に回して。
そうならないことを、心から願うばかりです。