ピンチはチャンスになったのか
- 2022年06月15日
道議会本会議が開催され、補正予算の冒頭先議が行われました。
各会派から補正予算に対する質問が行われ、補正予算をなにゆえ先議に付さなければならなかったのかという疑問が知事に投げかけられました。
コロナウィルス感染症等によって売り上げが落ちた事業者などへの救援措置が盛り込まれてはいますが、予算が執行されるのは概ね8月月以降であり、急施を要する案件を扱う「先議」を行う必要が感じられず、定例会最終日の7月1日の採決でも影響がないのではないかというのが議会側の意見でしたが、知事からは納得のいく説明が有りませんでした。
議案の提案権は知事にありますから、知事が冒頭先議として提案するといえば、議会は提案された内容を審議する立場にあることから、余程のことでも無い限りそれを拒否することは有りませんが、だからといって先議を乱発することには疑義を覚えます。
さて、これまで鈴木知事はことあるごとに「ピンチをチャンスに」というキャッチフレーズを使い、北海道の置かれている様々な課題をチャンスに変えると訴えてきましたが、
振り返って見ると課題は何も解決すること無く、当然、ピンチはチャンスにもなりませんでした。
就任10ヶ月後にコロナウィルス感染症が蔓延し、最初は独自の対策を打つことに注力、すなわちチャンスに変換しようと努力してきましたが、学校の休校など独自の対策は道内自治体との調整をすること無く推し進め、さらに休校によって生じる親への影響が大きかったことから批判が続出し、その後は政府の対策をそのまま受け入れるだけになってしまいました。
また、北海道が置かれているその他のピンチ、とりわけ人口減少のピンチはどのようにチャンスに変えるのか、JRの路線見直しはどのようにチャンスに変えるのか、行き詰まった北方領土近海の漁業交渉は、さらに、アフターコロナの戦略をどのように描くのか、エネルギーや原材料の高騰で痛めつけられた中小零細事業所をどのように支援するのか等々、全てについて解決の糸口が示されないままとなっています。
きつい言葉ですが、期待が大きかっただけに失望も・・・。