ブラック企業「電通」
- 2016年10月19日
まだこんな会社が存在している。
日本の広告代理店の最大手「電通」、その年間売り上げは(15年度)6兆1,720億円にもおよぶ広告代理業総売り上げの約25%を占める1兆5,351億円、2位の「博報堂(自民党御用達)」は6,587億円ですので、まさしく広告業のトップ企業のであいます。
この電通に働いていた新入社員だった「高橋まつりさん」が過労自殺してしまいました。
昨年入社し、その年の12月25日、クリスマスの朝に母親にメールをした後に都内の社宅からの飛び降り自殺でした。
三田労基署は先月末に労災認定をし、今月14日に電通東京本社に立ち入り調査を行いましたが、まつりさんのSNSには、その辛い日々が生々しく残されており、これも重要な証拠となるようです。
詳しい勤務実態は今後の調査に委ねられますが、大学生からも絶対的な人気で就職希望が常に上位にランクされる大企業が、一皮剝くととんでもないブラック企業であったことが判りました。
まつりさんは、東大を卒業後電通に入社、月に100時間を超える残業を繰り返していました。月に100時間を超えるいうことは、毎日5時間以上の残業をしていたことになり、SNSの書き込みなどを見ると、1日2時間の睡眠時間、土日も出勤と書き込まれていましたし、25日の19:27~28日の0:42まで20分の中断を挟み、約53時間も連続で仕事をしていたことも明らかになりました。
こんなに働いても、「無駄な残業だ」とか、「充血した目で出社するな」などのパワハラを受けてるなど、労務管理はメチャクチャ。
一見、華やかな広告代理業のうわべでは判らない、グジャグジャな社内、無法状態の巣窟のような風潮が若い命を奪ってしまったのです。そして、これは氷山の一角であることも容易に想定されます。
このような会社では、これまでも自殺とまでは行かなくても、会社に心身共にズタズタに壊され、鬱に陥ったり、退社を余儀なくされた社員は数知れずいることでしょう。
厚労省が、子会社全てに立ち入り調査に入るのは、かなり悪質であるとの確証を掴んでいるからに他なりません。
このような会社に広告計画・制作、マーケティング、リサーチ、商品開発、各種イベントプロデュース等を依頼していた広告主は、自社のイメージを損なうものとして、契約解除や凍結をすべきだと思いますし、そのことを公表することによって、イメージアップにも繋がると思います。
無論、それには他の優良な広告代理店を使うことによってですが、業界2位の博報堂も、契約したCM本数の間引き、番組提案書での視聴率改竄などで化粧品通販会社のアスカコーポレーションから47億8,631万円の損害賠償訴訟を起こされていますから、この業界が健全なのかどうかさえ、全くの疑問です。