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プライドに殺される

  • 2021年08月16日

 今日も北海道は新規感染者が350人を超え、300人越えが10日程続いています。

 共同通信の世論調査では、「五輪開催がコロナ感染拡大の一因」と答えたのが59.8%に上ったとしています。

 9日のJNN世論調査では「五輪を開催して良かった」、「どちらかと言えば開催して良かった」とする回答が約61%となっていました。

 世論調査を行った報道機関が違うとはいえ、単純に考えると開催に好意的だった方が約6割、開催がコロナ拡大の一因だったという方が約6割、これが日本人の国民性なのか?「熱しやすく冷めやすい?」、「時が経つとすぐ忘れる?」。

 これが政治に利用されやすい原因の一つのような気がします。

 さて、菅氏は今日関係閣僚会議を開催して、緊急事態宣言の期限を8月末から9月半ばまで延長することと、新たに京都府、兵庫県、福岡県の3府県を、蔓延防止等重点措置を三重県、広島県など10県程追加指定するようです。

 爆発的に感染者が増えている東京都の保健所では業務が逼迫しており、濃厚接触者や感染経路を調べる「積極的疫学調査」の規模を縮小することにしました。

 感染者を入院させることが出来ず、自宅療養を余儀なくされている方への定期的な症状確認や、宿泊療養施設への入所調整、医療機関との連絡調整等の業務が膨大となり、疫学調査まで手が回らないと言うことなのでしょうが、感染経路は別にしても濃厚接触者の調査が出来ないとなれば、感染者が誰なのか秘匿されている現状で自分が濃厚接触者なのかどうかを自分で判断するなど、ほとんど不可能です。

 そして自覚症状がないままPCR検査も受けず、外出して人との接触も日常的に行えば新規感染者が増えることにも繋がりかねません。

 今日、「羽鳥モーニングショー」で、コメンテーターの玉川徹氏と東京都医師会尾﨑治夫会長が、ともに「すぐにでも体育館などを利用し、多くの感染者を収容できる『野戦病院』のようなものを用意して、医師や看護師等が常駐するなかで抗体カクテルの静注や体温、酸素濃度などの経過観察をすべき」と主張していましたし、医師会として厚労相にも申し入れた事を強く話していました。

 また、昨日の報道ステーションでは、症状が改善した患者を他の医療機関に転院させ、中等症や重症者受け入れと機能分担しなければならない事も、医療関係者から声が出されていました。

 しかし、ナゼか菅氏はこの提案を受け入れようとはしていません。

 自ら酸素ステーションという現実的でない提案をしたばかりだからか?

 それとも他人から言われたことはやりたくないという首相としてのプライドからか?

 今は、専門家が提言する内容にメリットが見いだせるのであれば、行政として実行する判断が求められます。

 それでも、これまで後手後手、これからも後手後手なのか。

 国民の命を自らのプライドのために犠牲にすることを厭わない菅氏に国民は殺されてしまいます。


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