プレ金は浸透するか
- 2017年02月25日
プレミアム・フライデー(略称:プレ金?)が始まりました。
この制度を導入する企業、そして、そこで働く労働者が羨ましい限りです。
全ての労働者の何%が、この恩恵を授かったのか、そして、この制度は時間がかかっても、果たして社会に浸透する制度となるのか心配です。
社会の雇用状況は、有効求人倍率に進展の兆しが見えますが、介護、流通、ものづくり、外食等のサービス部門は総体的に人手不足に陥り、これらで働く方々は低賃金・長時間労働等を強いられ、その結果、就職率が低く、逆に離職率が高くなっています。
ゆとりが有るのなら、景気も回復しているでしょうし、結婚・出産も国が心配するような現象は起きていないはずです。
ましてや、月末の金曜日は忙しさのピークを迎えますから、残業が待ちかまえていることはあっても、早退が出来る状況には成り得ず、物理的に無理があると思います。
この日を午後3時退社の「プレ金」にするよりも、まずはこの日を「ノー残業デー」にする、このことを徹底する等して徐々に3時退社に持っていく方が現実的ではないでしょうか。
そして、当然のことながら今回の「プレ金」を、政府と経済界で推進するのであれば、週休二日制を導入した時のように、まず公官庁と大企業が率先して行い、順次、大企業から中小企業へと制度導入が導かれていくようなシステムにしなければなりません。
また、業種によっては金曜日が無理という所も出てきますから、他の週やウイークディーでの実施などという柔軟な対応も必要と思います。
単純に、給料が出た月末の金曜日をプレ金にすれば消費が伸びるだろうという「皮算用」は、非常に甘い判断ではないかと思います。
まずは長時間労働の是正を行い、賃金が上昇し、社会保障がしっかりし将来に不安の無い社会にならなければなければ、消費は上向いてこないのではと思います。