ホップ・ステップ・ジャンプ
- 2010年11月10日
民主党は昨年の衆議院選挙での勝利を「ホップ」、そして、今年の参議院選挙の勝利で「ステップ」、そして来年の統一地方選挙に勝利して「ジャンプ」することを党の戦略として組み立てていたと記憶しています。
このロードマップによって、長年、国政から地方議会まで自民党(系)が支配していたこの国の政治の有りよう、国の形を変えることを目標としていました。
確かに、昨年の政権交代前の小泉政権による行き過ぎた規制改革による格差の拡大と経済の疲弊、引き継いだ安倍・福田・麻生政権のていたらくに失望した国民の期待が追い風となり、助走よろしく「ホップ」はうまくいき、長年の一党支配(連立は有りましたが)に終止符を打ちましたが、政権を担うという初めての経験はよちよち歩きの赤ん坊が、いきなり大人の判断を求められる立場に立たされたようなもので、為すこと、話すことが危なっかしく、自ら求めていた政治の有りようと現実的な対処に各場面でつまずき、乖離を生じる結果となってしまったことから、7月の参議院選挙は「ステップ」どころか「ステップ」の踏み込みの失敗だけではなく着地も転けてしまったようです。
この体制で「ジャンプ」が出来るのかと思っていましたら、菅総理のTPP参加表明で北海道じゅうの一次産業と関連産業、さらに経済界、消費者団体等オール北海道がブーイングをし、岡田幹事長の企業・団体の政治献金解除発言で民主党支持者が離反し始め、領土に関わる外交のつまずきで無党派層にも愛想をつかされようとしています。
果たして、このようなことで「ジャンプ」が出来るのでしょうか。
少なくても今年中に起死回生の一発が出ない限り、来年の地方選挙は現状維持もおぼつかないどころか、地方選の結果次第では総理の責任だけでなく、政界再編とつながる可能性をはらみ、そしてマスコミは世論を誘導し始め、解散総選挙へと一気に流れることが懸念されます。
一体、民主党政権とは何だったのか、時代のあだ花だったのかと後の評論家に言われない為にも、政権の中枢で国政を動かしている方、そして、全ての民主党国会議員の奮起を期待します。