ボランティア辞退者急増
- 2021年04月28日
PCR検査も限定的、ワクチン接種はいつになるか皆目見当もつかず、医療は崩壊に貧し、変異株が蔓延し始めて感染者は日ごとに上昇を続け、非常事態宣言は発令中、国内移動にも制限がかかり、五輪に割ける医療従事者は不足、海外では五輪開催に批判的となり辞退国も想定され、聖火リレーも公道を走れず、およそ五輪開催など出来る状況ではない中、また一つ懸念材料が出てきました。
日刊ゲンダイによると、<東京五輪には、組織委員会が募集した「大会ボランティア」が8万人、地方自治体が募集した「都市ボランティア」が3万人となっており、組織委の広報はボランティアは充足していると協調していますが、宮城県で開催されるサッカーの都市ボランティアが辞退し始めています。
必要人員の34%が辞退、今後も増えると予想しています。
その折、人材派遣・イベント会社がアルバイトを募集していて、その募集案内にはオリンピックの「オ」の字も出てきませんが、「夏期国際スポーツイベント」とか、「7月下旬からのイベント」などと称し、勤務場所が「有明テニスの森公園」や「国立競技場」などとなっており、仕事内容は「お客様の誘導」などで時給は1200円~1600円とバレバレの募集をしています。そして、業者への取材では契約先について「機密情報」であると伏しています。>と報道しています。
つまり、ボランティアの辞退は宮城県だけの問題では無く、五輪全体で起きているということになります。
しかし、これが事実ならば、同じ仕事をしながら無償のボランティアと有償のアルバイトが混在することになり、当初から登録していたボランティアは穏やかでは無くなるでしょう。ボランティアの方々は、交通や宿泊手段も自分たちで手配し、料金も自腹です。
また、これらボランテイアの方々が、大会の運営に対し、「自分たちは新型コロナの感染からどのように守られるのか」を尋ねたら、運営側からは「ボランティア1人に対し手指消毒液入りの小さなボトル1本とマスク2枚を配布する」というシンプルな答え。
国内では、高齢者のワクチン接種さえいつ終了するのか定かでは無く、ボランティアとして運営を支えるのは64歳以下の方々となりますから、ワクチン接種無しで会場に向かい、消毒液とマスク2枚で身を守らなければなりません。
無論、国内の五輪代表選手でさえワクチンの優先接種は行いませんから、ボランティアの方も当然、ワクチン優先接種は無しです。
それどころか、ボランティアのPCR検査も視野に入っておりません。
ボランティアの中には、海外からの方もいますし、当然通訳ボランティアという大会運営上貴重な仕事に従事する方もいるでしょう。辞退が懸念されます。
もう一つ、ボランティアには「中高校生ワク」がありました。
テニスのボールボーイなどに駆り出される、部活所属の生徒達です。
組織委は、全てのボランティアを感染から守る考えは無く、命を軽視しています。
さらに、五輪において、クラスターが発生すれば、スーパースプレッダー(自分以外に多くの二次感染者を引き起こすホスト感染者)を生み出します。
その時に、医療は対応できるのでしょうか。
全てにおいて、対策が為されていない最悪の状況です(これらに対する国民への説明は全くありません)。
菅氏は1日も早く大会を中止することが、支持率を向上させる事だと早く気づくべきです。