マイナカードの本質(ブログ3018)
- 2022年10月14日
2015年10月、函館市役所から個人番号:マイナンバー通知カード(国民総背番号制度)が送付され、その3ヶ月後からマイナンバーカードの交付が始まり、今年で6年目に入りました。
この間、政府は何度も国民に申請を促すキャンペーンを行い、今もマイナンバーカード(マイナカード)を申請し、健康保険証機能さらに銀行口座指定を登録すれば2万円分のポイントがもらえるというインセンティブを付けながらマイナカードの取得を訴えていますが、それでも交付率は5割がやっとです。
私自身、15年に個人番号(マイナンバー)通知を受けましたが、未だに1回も使用したことがありません。したがって、マイナンバーカードを作る気も全くありません。
しかし、新しくデジタル担当大臣となった河野太郎氏がこのたび「健康保険証を24年秋に原則廃止し、マイナカードを事実上義務化する。」ことを発表、強引に「国民皆カード化」を推し進めようとしています。
マイナンバー法(行政手続における特定個人を識別するための番号利用に関する法律)第16条の2には「機構は、政令で定めるところにより、住民基本台帳に記録されている者の申請に基づき、その者に関わる個人カードを発行するものとする。」とあり、さらに第17条では、「市町村長は、政令で定めるところにより、当該市町村が備える住民基本台帳に記録されている者に対し、前項(16条の2)第1項の申請によりその者に係る個人カードを交付するものとする。」と記載されており、マイナカードはあくまでも個人の申請主義によることが基本となっています。
事実上の義務化は、必要とする方々が申請するというシステムの真逆の発想で、法の主旨に反するものであり、国会での議論も無くアドバルーンを上げること自体もいかがなものかと思います。
河野氏は、さらに運転免許証のマイナカード化の実施時期を前倒しすることも示唆しました。
マイナナンバー制度は、その導入目的として税や社会保障制度、適切な従業員管理や源泉徴収書などについて、個人のマイナンバーを利用し企業や事業所が政府などへの申請に利用するために個人情報を把握するツールとすることでした。
従って、従業員のナンバーの管理・保管は非常に厳しい対処が求められ、社内でも管理規定、取扱規程が作成され、関係者以外の閲覧・入室が出来ないように管理し、また盗難防止のために施錠等も求められました。
しかし政府の本来の狙いは、個人事業者等の税納付が正しく行われているか、平たく言うと脱税を防ぐ、そのために銀行口座の「名寄せ」を行って、資産の全貌を情報として押さえることにありましたが、そのことを前面に出すと個人事業者だけでは無く多くの国民が反対するという危惧から、国民にとって利便性のあるものという触れ込みで住民票がコンビニでも簡単にとれるなどの仮面を付けました。
さらに、デジタル化を推し進めるために、やれ保険証だ免許証だとなり、ポイントを付与するから銀行口座(危ない危ない)も必要となってきました。
政府のもくろみは、国民の資産状況の把握から、全ての個人情報の掌握までというように果てしなく広がっていきます。
それでも、マイナーカードを持ちますか?