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マイナンバーへの不信

  • 2017年06月09日

 相変わらず、マイナンバーの誤配送が続いているようです。

 税や社会保障、災害対策の他、住民票や戸籍関係の証明書の申請が簡便になるとの触れ込みで始まった「マイナンバー」ですが、人為的なミスによる個人情報の漏洩は今も絶えることがありません。

 国民に一つの番号を割り当てて、生涯その番号で全ての手続きが行えるという触れ込みで、まずは「住民票コード」が始まりましたが、役所での交付事務等にしか使えないことから、その後、平成16年1月から「マイナンバー制度」が導入され、政府は様々な住民サービスに利用できるようにと考えていたようですが、個人情報が漏洩することに危惧を抱く方々を中心に申請されない方が一定の数に上っています。

 そして、危惧していたようにマイナンバーの誤配送や紛失、送付がされないなどのミスが全国の自治体で起こり、ますます不信を呼んでいます。

 当初からこの制度には様々なことが危惧されていました。

 マイナンバーを事業所に通知することが求められる事から、事業所では、「マイナンバー事務担当者」を選任し、担当者以外、社長であってもマイナンバーを知ることは出来ず、保管方法についてもマイナンバーが記入されている書類や電子媒体は、全て施錠管理されている金庫やキャビネットに保管され、事務管理者以外アクセスが出来ない仕組みをそれぞれの事業所において行う、すなわち外部に漏れないように安全管理対策を講じなければなりません。

 さらに、マイナンバーは社員だけではなく、健康保険の被保険者、税法上の扶養親族の分も会社に提出しなければなりません。

 しかし制度が施行された今、どれほどの事業所がこの基本通り運用しているのでしょう。

 共謀罪で監視社会が現実的なものになりそうですが、内心や行動という自己の日常が監視されるだけではなく、さらにこのマイナンバーでは、所得、健康保険の種類、年金額、固定資産、さらには将来的に預・貯金額、既往症、病歴、通院病院名、服用薬、図書館やレンタルビデオの貸し出しリストまで国に把握されてしまう事になるかもしれません。


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