マスコミ上手
- 2013年05月12日
昨日の道新夕刊に、安倍首相とみのもんた氏が首相公邸で夕食をともにし、その中で、夏の参議院選挙と衆議院選挙の同日選挙は無いというような話題が有り、みのもんた氏が「同日選挙は無いんじゃないか」との見方を披露したという記事が掲載されていました。 みのもんた氏といえば、毎朝5時半からの「みのもんたの朝ズバ」という長寿番組のメインキャスターとして、政治・経済だけではなく様々な事象に対し、歯に衣着せぬ言動をもって、世論にも一定の影響力を与え、アジテーターの一面もお持ちの方です。
ご両人が夕食を共にしたことについて、一つは、安倍首相のマスコミ操作の巧さに改めて感心しました。
これまで、ツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディアを上手に利用し、ネットでのアピールをされていましたが、今度は、「朝ズバ」のみのもんた氏を懐柔してしまいました。なんというしたたかさでしょうか。
首相官邸にはメディア戦略に精通したスタッフが複数名いるとか。
これで、みのもんた氏は安陪シンパになることは明らかであり、朝ズバで、安陪擁護、他党批判の論陣を張ることが想定されます。
これからも、幾度となく会食をすることでしょう。
もう一つは、みのもんた氏がマスコミの一人であるという自覚がまったく欠如しているということです。
マスコミの使命は、時の政権を厳しくチェックすることです。
チェックする相手と酒席をともにしてご馳走になり、楽しく歓談することによって、自分は首相と対等であると錯覚してしまい、研ぎ澄まされた感覚はマヒし、鋭さは陰を潜めてしまいます。
これは、マスコミというメディアに身を置くものとしてに現に慎むべきものではないでしょうか。
この新聞記事を見て、首相のマスコミ取り込み術の巧さと、まんまと取り込まれ、その気になっている勘違いのピエロという感想を持ちました。