ヤジ事件高裁判決(ブログ3258)
- 2023年06月24日
道警のヤジ排除事件による控訴審で、札幌高裁は原告である男性について、1審の札幌地裁判決を覆し道の賠償命令を取り消した一方、女性の原告については、1審判決を支持して道の控訴を棄却しました。
1人の裁判長の下、同時に行われた案件の訴訟で判決が割れるとは、非常に考えづらいことだと思います。
この事件は、発生当初から道警の行きすぎた排除行動がマスコミでも問題視され、テレビ局による30分の検証番組も制作され、表現に自由と、警察官における政治的中立、警職法適用の判断などが注目されていました。
1審の札幌地裁判決では、道の訴えを棄却して損害賠償の支払いを命じており、妥当な判断だったと思いますが、2審の判決は同じ証拠を採用しているのも関わらず、違う判断が為されたことになります。
新聞報道でもあったように、この間の要人襲撃が司法の判断にも影響を与えたのは確かだと思いますが、だからと言って表現の自由を束縛する事が有ってはなりません。
当然、原告は最高裁まで控訴することになるものと思いますが、今の司法に正義を期待することは、残念ながら薄らいでいます。
多分、最高裁は、控訴棄却で高裁判決が確定するのでは無いかと想像します。