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ライドシェアー4月から?(ブログ3429)

  • 2023年12月19日

 政府はライドシェアーについて、来年の4月の導入開始方針を決めました。

 先ずは、タクシーが不足する地域や時間帯を限定して解禁するようで、その管理をタクシー会社に行わせることで、運転手への研修や車両運行管理、安全の確保や事故時の補償などを担保する考えです。

 さて、来年早々には具体的な内容が示されると思いますが、タクシーの運転手が不足している根本の問題が解決しない限り、付け焼き刃の手法を用いても早晩新しい問題が惹起することになると思います。

 タクシー不足の主原因は、その収入が低いことにあります。

 タクシーの給与は、固定給+歩合給+各種手当てなどで決まりますが、固定給と歩合給の割合は、各会社によって若干の違いはあるものの、歩合給が大きなウェートを占めていることによって、タクシードライバーは営収が勝負となります。

 景気が良いときは、それなりに営収が上がりますが、今回の様な新型コロナウィルスのような事があると、誰もが外出を控えます。

 そうなれば営収は限りなく減収しますから、おのずと給与も低くなります。

 これまでもそうですが、日本の景気はバブル以降右肩下がりを続け稼ぎ処の時間帯である夜の乗車が少なくなってしまいました。

 また、24時間のうちの運転シフトも様々であり、土日が必ず休みでは有りません。

 故に、大都市以外のタクシードライバーは現役をリタイアした退職者や年金生活者が主流となり、若い方々が、自ら20~30万円の取得費用までかけて2種免許を取得してタクシードライバーになるという考えには至らないことになります。

 このような、根本的な問題の解決無くして運転手の確保は難しい事になります。政府が先ず手を付けなければならないのは、他産業の平均給与に近づけること、そのためには国民の移動の確保を政府が責任を持って行う事です。

 バスは、地域の赤字路線に対し、住民の移動の自由を確保するために行政がバス会社に運営補助を行っています。しかし、タクシーに対して同様の配慮はなく自由経済に任せきりとなっています。

 今回の政府の考えでは、タクシー会社にライドシェアーの運行管理を任せるとのことですが、そこにタクシー会社のメリットはあるのでしょうか。

 2種免許も持たず、社員でもないライドシェアーのドライバーに対し、安全を担保するための研修や車両運行管理、事故時の補償などをするのならば、いっそのことタクシードライバーに2種免許を求めず、タクシー会社は配車のみを行うことにした方が分かりやすい。今のウーバーなどはまさしく、配車のみを行い、その配車手数料を貰うだけで安全運行などの責任は自己責任です。

 また、公定価格で乗車料金が決まるのであれば、ライドシェアーのドライバーは固定給が無く、営収のみということになります。ダンピングで客を取り込もうとすれば、白タクと同じです。タクシー会社やタクシードライバー、ライドシェアーのドライバー、誰も得のないシステムだからこそ、世界でも広がらないのではないでしょうか。


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